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エナジー・ソリューションズがドローンでメガソーラー保守開始 飛行から解析まで自動化

日刊工業新聞電子版 2016/10/4(火) 16:08配信

コストは地上検査の3分の1

 エナジー・ソリューションズ(東京都千代田区、森上寿生社長)は、飛行ロボット(ドローン)で大規模太陽光発電所(メガソーラー)の異常を発見する検査事業を始めた。赤外線(IR)カメラで撮影した動画を解析する独自のソフトウエアにより、飛行後すぐに結果を確認できる。時間もコストもかかる検査方法を変えて、保守サービスの需要を取り込む。(編集委員・松木喬)

 森上寿生エナジー・ソリューションズ社長のパソコン画面に、何十枚も並んだ太陽電池パネルの列が次々と現れる動画が映し出された。メガソーラー上空を自動航行したドローンが、赤外線カメラで捉えた画像だ。全体的に灰色基調の動画に、白い点があると一時停止する。この点は、異常が起きて高温になっている部分だ。点に印を付け、形から原因を判別してチェックを入れる。マウス操作だけで記録が完了する。

 地上でもIR検査はできるが、一度に撮影できるパネルの枚数が限られ、全数検査に時間がかかる。多数のパネルをまとめて撮影できるドローンなら、異常と影の違いも見分けられ、異常の見落としも起きにくい。「想定よりも、いろいろな種類の異常を発見できる」(森上社長)と胸を張る。コストも地上検査の3分の1だ。

IRカメラの動画を独自ツールで自動解析

 開発したソフトは、動画とメガソーラーの航空写真を重ね合わせることもできる。動画を見ながら印を付けた異常と、実際のメガソーラーのパネルが一致する。画像データから異常を見つける既存の検査があるが、手作業で図面とつき合わせるためパネルの特定に数日かかっていた。同社はソフトのおかげで、撮影した現場で報告書をほぼ仕上げられる。正式な報告書も当日か翌日のうちに送信できるという。

 太陽光発電は故障が起きず、修理の必要がない「メンテナンスフリー」と思われてきた。しかし、実際にはカラスの投石による破損、雨水による腐食、製造時の不良の顕在化など、稼働から時間が経過するほど異常が増えてくる。

 このため森上社長は、「検査で可視化すると安心できるはず」とし、強みになるとみる。現状ではインターネットで発電量の低下を見守る保守サービスが多い。メンテナンスフリーの幻想が崩れており、今後は現場重視の保守サービスが求められる。

 同社は2010年の設立。ソフトバンク・テクノロジーと提携し、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)の開発などを手がけている。

最終更新:2016/10/4(火) 16:08

日刊工業新聞電子版

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