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ジュンスカ、4年ぶりフルメンバーで貴重アコースティックライブ/ライブレポート

MusicVoice 10/4(火) 16:10配信

 来年5月に30周年イヤーに突入するロックバンドのJUN SKY WALKER(S)が28日、東京・山野楽器銀座本店のイベントスペース「JamSpot」で、インストアライブを開催した。9月7日にリリースしたニューアルバム『FANFARE』の発売を記念しておこなわれたもので、この夜、4年ぶりとなるフルメンバーでのアコースティックライブが実現。ニューアルバムから4曲と、1stシングル「すてきな夜空」の計5曲を演奏した。ファンは、いつものバンドサウンドとはまた一味違った“ジュンスカ”ならではのアコースティックサウンドを堪能した。

【写真】ライブのもよう

■貴重なアコースティックライブ

 開場時間になると、ファンが「JamSpot」に続々と集まってきた。これから始まるアコースティックライブを心待ちにしている様子を見せながら席についていく。定刻になると司会者の紹介でメンバーがステージに登場。ファンの大きな拍手で迎えられ、各々のポジションにつき楽器を抱える。

 森純太(Gt)はアコースティックギター、寺岡呼人(Ba)はエレクトリックベース、小林雅之(Dr)はタンバリン、そして、宮田和弥(Vo)はブルースハープを手に取った。おもむろに奏で始められた音は徐々に重なっていき、やがてハーモニーとなり、森のカウントからニューアルバム『FANFARE』に収録されている「スターマン」へと変わる。

 森の裏拍を強調したスカテイスト溢れるギターに、寺岡の安定した骨太なベース、小林のタイトなタンバリンがアクセントを加え、そのバンドが作り出すグルーヴの上に、宮田の力強い歌が伸びやかに会場に響き渡った。ファンもその心地良いビートに、掛け声と手拍子を添えて盛り上がった。

 続いて披露したのは「マリーゴールド」。宮田もタンバリンを手に取り、小林とセッションするかのようにリズムを刻む。曲の途中で宮田のロングトーンボイスが響くなか、その感情を揺さぶるような歌声に呼応するかのように、小林が頭でタンバリンを叩きオーディエンスをさらに盛り上げる。

 深い愛を綴った歌詞とカントリーチックな軽快なリズムが絶妙なコントラストで共存。MCでは小林が立って演奏したいというリクエストに応え、宮田もスタンディングに付き合うというメンバー間の絆も垣間見えた。

■ロックバンドのアティチュード

 そして、宮田がマンドリンを抱えると森が「宮田のマンドリンで“ミヤンドリン“」とダジャレで会場を和ませる。そこから「裸の太陽」へと移る。マンドリンの音色によって、地中海の風を感じられるような空間に身を委ね、メンバーによる情熱的なコーラスもオーディエンスの高揚感を煽る。エンディングでは森がアコギでピックスクラッチ(編注=弦にピックを擦るテクニック)を決める。アコースティックだがロックバンドとしてのアティチュードをサウンドで示した瞬間だった。

 今回はフォーマルな衣装で登場した4人を、寺岡は「新橋っぽいですよね」と茶目っ気にたとえた。その宮田とのやりとりに会場からは笑いが起こり、和やかな雰囲気に。

 そして、アルバムタイトル曲の「ファンファーレ」を披露。寺岡のベースラインがメロディアスに駆け巡り、そこに森の乾いたアコギサウンドが絡みついていく。アクセントに合わせ、オーディエンスも「オイ!オイ!!」と、アコースティックとはいえ、通常のフルバンドのように盛り上がった。

 宮田は「JUN SKY WALKER(S)というバンドサウンドの素晴らしさを感じながらツアーを回られている」と告げ、ラストは1988年11月リリースの1stシングル「すてきな夜空」を届けた。

 寺岡が「お手を拝借」と投げかけ、手拍子が会場に響き渡った。ハンドマイクに切り替えた宮田が客席に降り、訪れたファンたちと握手。サプライズにファンたちも驚きを隠せずにいた。手を伸ばすファンに丁寧に握手をしていく宮田。あとに続いて小林もステージから降り、手を広げ、照れながらもファンとタッチ。なんともアットホームな空間に会場が包まれ、4年ぶりのフルメンバーによるアコースティックライブは終了した。

 アルバムとはまた違った趣を楽しめた貴重なライブであった。ごまかしのきかないサウンドによって、曲の根底の部分であるメロディと歌詞の良さが際立ち、改めてJUN SKY WALKER(S)サウンドのクオリティの高さが顕示された。『FANFARE』、そのタイトルのように新たな幕開けを告げたバンドの未来にも期待せずにはいられない。(取材・村上順一/撮影・冨田味我)

■セットリスト

「FANFARE」発売記念アコースティックミニライブ
9月28日 東京・山野楽器銀座本店 7F JamSpot

01.スターマン
02.マリーゴールド
03.裸の太陽
04.ファンファーレ
05.すてきな夜空

最終更新:10/4(火) 16:10

MusicVoice

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