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「THAADには欺瞞弾を見分ける能力がない…北朝鮮ミサイルには無用の長物」

ハンギョレ新聞 10/4(火) 12:04配信

ミサイルの権威者、米MITポストル教授 10・4宣言9周年討論会に参加 「8時間で探知距離4千キロメートルまで拡張 中国を狙ったMDの一部分として作動」 国防部「スカッド・ノドンミサイルは欺瞞体運用しない」と釈明

 ミサイル分野の権威者であるセオドア・ポストル米マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授は3日、慶尚北道星州(ソンジュ)に配備を進めている高高度防衛ミサイル(THAAD)には「本物の弾頭と偽の弾頭を見分ける能力がない」と指摘した。ミサイル攻撃の際、北朝鮮が欺瞞弾(デコイ)を運用すればサードが無用の長物になるという診断だ。

 ポストル教授は同日、ソウル63ビルで開かれた「10・4南北首脳宣言9周年国際学術討論会」に参加し、「THAADの迎撃体に内蔵された赤外線探索機は欺瞞弾によって簡単に無力化される」として、このように述べた。THAADの迎撃体は、まずレーダー(AN/TPY-2)に誘導されてから、最後に内蔵された独自の赤外線(熱)シーカー(seeker)で標的を見出す。THAADの迎撃高度が40~150キロメートルで高い理由も、40キロメートル以下では空気密度が高く、外気とシーカーの摩擦熱が雑音となり、シーカーがうまく作動しないからだ。

 彼は、北朝鮮がミサイルを高角発射すれば、THAADに装着された赤外線探索機のこのような限界を逆利用する可能性があると分析した。例えば、スカッドBを55度に高角発射すると、射程距離は300キロメートルから280キロメートルに減るが、頂点高度は75~80キロメートルから100キロメートルに上昇する。高度100キロメートルでは空気の密度が水面の200~300万分の1になるため、ここで展開された欺瞞弾は高度50~60キロメートルまで、本物の弾頭とともに落ちてくるということだ。彼は「THAADの迎撃体の赤外線シーカーは標的との距離を把握できず、THAADレーダーは欺瞞弾らが本物の弾頭より100メートル離れているだけでも、標的の正確な方位角を把握できない」と指摘した。THAADが本物の弾頭を見分ける方法がないということだ。彼は頂点の高度でミサイルの胴体を分割して破片を作る方法で、欺瞞弾としての効果が得られると述べた。これに対して国防部は「スカッド・ノドンミサイルは欺瞞体を運用せず、これらのミサイルは大気圏で推進体の燃焼が終了するため、弾頭が分離されて弾頭と推進体などが密集飛行することはない」と釈明した。

 ポストル教授はTHAADレーダーに中国の弾道ミサイルを探知する能力があると指摘した。韓国に配備されるTHAADが中国を狙った米国のミサイル防衛(MD)の一部分として作動される可能性があるということだ。THAADレーダーが「終末モード」(TM・射撃統制用)として配備されれば、慶尚北道星州を頂点として、北朝鮮側に広がる扇形の探索可能領域が形成される。この場合、探知距離は500キロメートルだが、探索可能領域を狭めると、探知距離がより長くなると、彼は説明した。それでTHAADレーダーを「前進配置モード」(FBM・早期警報用)に切り替えて探索領域を限定すれば、探知距離が2000キロメートル以上に増える。さらに、中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)D-5はレーダー横断面(RCS)が広く、THAADレーダーの潜在的探知距離は3000~4000キロメートルに増えると、ポストル教授は明らかにした。中国から満州、シベリア上空を経て米国に向かうミサイルを探知できるようになるということだ。国防部は、これについて「THAADレーダーの最適探知距離は北朝鮮地域に限定される。2000~3000キロメートルの外側は探知範囲を越えるものだ」と否定した。米軍はこれまでTTHAADレーダーの探知距離が「1000キロメートル以上」という公式見解を示しただけで、以上の具体的な言及を避けてきた。

 韓米当局は星州に配備されるTHAADレーダーを「終末モード」で運営すると明らかにしている。しかし米国防総省の2011年の米議会報告資料を見ると、「終末モード」から「前進配置モード」への切り替えは8時間で可能になる。ポストル教授は「両モードの唯一の違いは、ソフトウェアがレーダーに下す命令の種類"」だと説明した。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:10/4(火) 12:04

ハンギョレ新聞

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