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水にはいった時にできる指のシワシワに隠された驚くべき構造!

ギズモード・ジャパン 10/5(水) 20:10配信

あのシワシワに何が?

プールの後、お風呂の後、指がシワシワになりますよね。実はあのシワシワは、未来の新素材の可能性を秘める驚くべき構造になっていたのです! 

Journal of the Royal Society Interface(3月8日発売)で今回発表されたEvans教授と研究員Stephen Hyde氏の論文でその構造の秘密にせまりました。ドイツのErlangen-Nurnberg大学の数学者Gerd Schroder-Turk教授の説明によりますと、肌のケラチン(角質)の構造と大量の水分を吸収することのできる能力が全ての鍵であったと論文を評しています。(※Gerd Schroder-Turk教授は今回の論文の研究メンバーではありません。)

科学者やお風呂好きの人ならば、肌が大量の水分を吸収するということがよくわかるはず。オーストラリア国立大学の数学者Myfanwy Evans教授は、肌がシワシワになってもその役目は保持され、大量の水分を含んだ肌が壊れたり水に溶け出したりするようなことはない、その強い構造に目をつけました。正にその通りで、どんなに大量の水分を吸収してシワシワになろうとも、肌は外界と私たちの体を隔てるバリアーとしての強度を保ったまま、肌としての役割を果たしています。

肌の弾力性や伸縮性はケラチンという実に複雑な繊維質のプロテインの成り立ちによるものです。ケラチンは肌(髪や爪も)の外層を作っています。科学者達はこのケラチン組織が重要な役割を担っていると気づいていたものの、繊維の構造自体は詳しくわかっていませんでした。今回発表された論文ではこの構造が詳しく解説されており、Evans教授曰く、今まで語られていなかった多くの数学的機能によってその解説はなりたっている、とのこと。

研究員達は位相幾何学的形を数学を元に研究していく上で、新たな構造モデルを発見。さらに自然界の中でみられるジャイロイドと呼ばれる数学的な形も研究。(この形は自然界の中で、蝶の羽や脂肪組織の中にも見られる。)Evans教授はこの研究に対して「数学と科学的実験の実に興味深い融合である。この融合はあらゆるところに見られるものだ。」と語っています。

コンピューターシミュレーションで長いながーい糸束を迷路のようなジャイロイド組織の中をぬって通して行きます。その後、その組織を取っ払って3Dモデルで見てみると、迷路のようなジャイロイド面を通り抜けた糸は複雑に絡まってこんがらがっており、束を切らずに動かすことはほぼ不可能という状態に。Evans教授が言うには、もしケラチンがこのような配列になっていたら、我々の肌は水に弱く、濡れるとその強度を失ってしまうという事態になってしまう。つまりケラチン繊維間の相接を失い、その結果としてその構造としての強度も失う、ということなのだそうです。

しかし研究をすすめるうちに、ある構造は、束を切らずに(繊維間の相接を失わずに)互いに束を伸ばして膨張するという作りのものがありました。その1つが今回の研究でG129と呼ばれたもの。元の大きさから約7倍も膨らむことができ、膨らむ事で絡ませる事なく繊維間の相接を切ることなく守ることができるのだそうです。

今回の研究ではこのある構造が乾いた肌にあるケラチンの構造データと一致するということがわかりました。Evans教授は、これは、この構造モデルが肌と同じように、壊れにくく伸縮性があるすぐれた構造であることの証明だとし、今後この構造モデルが様々なところで応用されることを願っていると話しています。このモデルが活躍しそうな製品にはバンドエードや防弾チョッキ、人工皮膚等があげられています。つまり伸縮する必要がある、伸びる時組織を壊さない構造が必要だとされるものへの応用ですね。

Evans教授はこの研究について「これは生物学にヒントを得て製品を作るということの実にいい例になります。これは、研究室でテストを重ねるというよりもその物理的目的を理解しその構造自体に目をむけるということだ。この論文がアイディアとして広がり、今後新たな材質ができていくかもしれないと思うととても楽しみです。」と語りました。

...なるほど。やはり人の体は不思議なものですね。知らない間に完璧な構造で作られているなんて。感心してしまいます。

source: THE ROYAL SOCIETY PUBLISHING

そうこ(Lisa Grossman 米版)

最終更新:10/5(水) 20:10

ギズモード・ジャパン

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