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フジクラ、磁気冷凍用線材を開発

鉄鋼新聞 10/5(水) 6:00配信

 フジクラは4日、磁気冷凍技術に用いる磁性体の線材化に成功したと発表した。磁気冷凍技術は磁気を帯びる性質を持つ磁性体を使って物質を冷却する手法。地球温暖化係数がゼロの冷媒を使用できるほか、冷却効率が圧倒的に高いことが利点となっている。現在、環境に優しい次世代冷凍機での広がりが期待されている。同社では電線などで培った伸線ノウハウを生かし、世界最小径の磁気冷凍用磁性体の細線を開発。従来使用されていた粒状の磁性体を大きく上回る冷却能力を実現した。

 磁気冷凍技術は昨今、冷蔵庫やワインクーラーなどで実用化が始まったもの。磁性体の性質がある金属やレアアース、セラミックなどを磁石から遠ざけた際に、周囲のエネルギーを奪う性質を生かしている。
 現在、磁気冷凍に用いる磁性体は生産性の側面などから粒状が主流。冷媒が流れにくくなり、冷凍能力を阻害する要因となることが課題となっていた。同社ではより冷媒が流れやすくするため、ミクロンレベルの細さの線材を開発。社内の検証で高い冷凍能力があることを実証した。
 同社では今後より安価で冷却効率の高い材料の選定を推進。併せて冷却システムの開発にも取り組む。将来的には環境対応型の次世代冷蔵庫やエアコンの普及を後押しして、環境負荷の低減に貢献したい考えだ。

最終更新:10/5(水) 6:00

鉄鋼新聞