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[社説]日本のノーベル賞3連覇から学ぶべきこと

ハンギョレ新聞 10/5(水) 7:03配信

 大隅良典・東京工業大学栄誉教授が3日、ノーベル医学生理学賞に選ばれた。これで日本は3年連続で受賞者を出した。日本の受賞歴は眩く見える。1949年湯川秀樹が初めてノーベル物理学賞を受けて以来これまでに基礎科学分野だけで22人の受賞者を出している。文学賞や平和賞を合わせると25人に達する。日本は2000年代以降では米国に次いで多くの受賞者を輩出した国になった。ノーベル賞に関する限り日本は韓国と比較にならないほど先んじている。

 日本がノーベル賞大国になったのは第一に基礎科学分野に対する長年の関心と投資のおかげだ。その起源を詰めれば19世紀後半の明治維新の時期まで遡る。明治政府は早くから科学先進国に留学生を派遣し、それらの努力が実り、1901年の第1回ノーベル医学生理学賞の候補として北里柴三郎が上げられもした。続いて1917年に理化学研究所を建てて30余年で基礎科学分野で世界的な水準にまで達した。日本が基礎科学の先進国に至るには、このように100年先を見通した国家の支援と努力があった。それと共に自分だけの世界で落ち着いて我慢強く掘り下げていける社会の雰囲気が、日本を基礎科学大国にしたもう一つの要因といえる。今回の大隅教授も「他の人がしないことをする」という信念で「細胞の分解」という珍しい分野に没頭したことが受賞の栄誉をもたらしたと述べている。

 このような事実は我々韓国社会がノーベル賞のために何をすべきかという問いに対する指針を示してくれている。最も重要なことは国家が遠い先を見通す見識で、基礎科学分野に持続的な関心を示すことだ。短期の実績だけに頼る気短い投資ではノーベル賞はよその国の話でしかない。私たちの社会全般の雰囲気も変わるべきである。今のように、可能性ある人材が基礎学問の分野に目を留めずに医大にばかり、それも整形外科のような金儲けをしやすいところにばかり集中するのは大きな浪費である。それだけ、私たちの社会は未来に対する不安が強く、金銭が一番という考え方が蔓延しているためだ。このような大局が見られない雰囲気では根気ある努力を必要とする大きな業績は生まれようがない。国家の長期的な関心と共に社会の雰囲気の一大改革が必要だ。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:10/5(水) 7:03

ハンギョレ新聞