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太陽電池をインクジェットで新開発 福島大が世界初、薄く軽く

福島民報 10/6(木) 10:37配信

 福島大共生システム理工学類地域イノベーション戦略支援プログラム次世代太陽電池チームは、結晶シリコン太陽電池を世界で初めてインクジェット印刷を活用して作製した。薄型で曲げることが可能で、従来品より軽く、幅広い応用を見込んでいる。研究メンバーの野毛宏特任教授(57)らが5日、福島市の学内で記者会見し発表した。
 太陽電池の基板の素材にシリコンを使う結晶シリコン太陽電池は通常0.2ミリの厚みがある。基板となるシリコンを薄くすると割れやすく、技術的に困難だった。福島大のチームはインクジェットプリンターの原理に着目した。産業技術総合研究所の協力を受け、製造過程の腐食処理の前後にインクジェット印刷を使い、電極の形状をシリコンの上に高精度でプリントする技術を確立。結晶シリコン太陽電池のうち、太陽光を受ける面に電極がなくエネルギー変換効率に優れ、近年普及が進む「裏面電極型ヘテロ接合シリコン太陽電池」を厚さ0.053ミリまで薄くした。裏面電極型では世界一で、新聞紙の厚さ0.06ミリよりも薄いため、建築物の壁面や、自動車の屋根、携帯電話などの形状に合わせて設置できるという。
 エネルギー変換効率が10.7%と低いのが課題で、今後改良し20%程度とする方針。19、20日に郡山市のビッグパレットふくしまで開く「第5回ふくしま復興・再生可能エネルギー産業フェア」で展示する。野毛特任教授は「実用化を進め、技術の企業展開を図りたい」と語った。

福島民報社

最終更新:10/6(木) 12:07

福島民報