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北朝鮮核実験から10年 核能力向上で実戦配備間近か

聯合ニュース 10/6(木) 16:32配信

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が初めて核実験を実施してから10年がたつ。北朝鮮は計5回の核実験を通じて核能力を引き上げ、核を運搬する弾道ミサイル技術も発展させてきた。北朝鮮の核兵器実戦配備が迫っているとも懸念される。国際社会はより強力な制裁を話し合っているが、北朝鮮が考え方をあらためるとは考えにくい。韓国では再び核武装論が浮上している。

◇核能力は着実に高度化

 2006年10月9日、北朝鮮・寧辺の核実験場でマグニチュード(M)3.9の人工地震波が観測された。北朝鮮の最初の核実験だった。21世紀に入り世界で初めて実施された核実験でもあり、朝鮮半島にとどまらず世界に衝撃を与えた。ただ、その威力は1キロトン(1キロトン=TNT火薬1000トンの爆発力)以下にとどまるとみられ、金融制裁措置を取った米国に圧力をかけるジェスチャーと分析する専門家もいた。

 ところが北朝鮮は国際社会のさまざまな制裁にも核への野望を捨てることなく、さらに4回の核実験を行った。最初の核実験から約10年となる今年9月9日の5回目の核実験では10キロトン以上の威力となった。

 この核実験の直後、北朝鮮は核弾頭が「標準化、規格化」されたと評価。「小型化、軽量化、多様化」した核弾頭を「思い通りに必要なだけ生産できるようになった」と主張した。

 これが事実ならば、北朝鮮が弾道ミサイルに合う小型化した「標準」核弾頭の開発に成功し大量生産に入れるということを意味する。北朝鮮が保有する弾道ミサイルの弾頭重量は、韓国を狙った短距離ミサイル「スカッド」が770~1000キロ、在日米軍基地を攻撃できる中距離の「ノドン」が700キロ、グアムの米軍基地まで射程に収める中距離の「ムスダン」が650キロで、核弾頭を650キロ以下に小型化することができればすべてのミサイルに搭載が可能だ。

 北朝鮮の主張に対し、韓国軍当局は「分析が必要だ」としてはっきりとした見解を示していないが、日本の稲田朋美防衛相は「技術的成熟を踏まえれば、小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も否定できない」と発言した。

 北朝鮮はすでに核物質を保有しており、運搬用の弾道ミサイルの能力も最近飛躍的な発展を見せている。今年8月にはグアムの米軍基地まで射程に入れる潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射実験を成功させた。飛行能力が証明された弾道ミサイルに小型化した核弾頭さえ搭載すれば、核兵器体系は事実上完成することになる。

 さらに北朝鮮は、性能が大幅に向上した新型ミサイルのエンジン燃焼実験を最近実施した。近いうちに米本土を直接狙える大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に乗り出すとの観測も出ている。

◇韓国軍の対応は

 北朝鮮の核とミサイルの脅威に対し、韓国軍は「キルチェーン」「韓国型ミサイル防衛(KAMD)」「大量反撃報復(KMPR)」を軸に対応する計画だ。北朝鮮にミサイル発射の兆候があれば、キルチェーンとKMPRでそれぞれ北朝鮮の主要ミサイル基地と指導部を先制攻撃して無力化し、KAMDで北朝鮮が発射したミサイルを迎撃する。

 しかし、これらのシステムが完全に整うのは2020年代初めの予定で、北朝鮮の核の脅威が今すぐにでも現実のものとなりそうな状況では遅すぎると指摘される。キルチェーンの中核となる偵察衛星は20年から、高高度滞空型無人偵察機のグローバルホークは18年に配備される計画だ。KAMDでも地対空誘導弾のパトリオットの性能改良は22年に完了する。軍当局は国防予算をキルチェーンとKAMDに集中投入し実戦配備を最大限前倒しする計画だが、限界はある。

 このように現時点の対応計画では北朝鮮の核に対する防衛が難しいことから、韓国政界の一部からは韓国も核武装すべきだとする声が強まっている。

 韓国独自の核武装は国際秩序に反旗を翻すことにあたる上、さまざまな経済制裁を免れることができず、貿易への依存度が高い韓国としては容易に選択できない。何より韓米同盟にひびが入るのは間違いない。

 代案として1990年代に撤収された米国の戦術核を再び配備するという意見も上がるが、米国は核不拡散の面から強く反対している。

 米国は代わりに強力な拡大抑止を韓国に提供するという姿勢を示す。韓国が北朝鮮の核攻撃の脅威にさらされた場合に、米国が核の傘とミサイル防衛システム、通常兵器を動員して米本土と同じ水準の抑止力を提供することを意味する。有事の際には主な戦略核である戦略爆撃機と原子力潜水艦、ICBMを動員し韓国を守るという公約だ。実際に米国は北朝鮮の5回目核実験直後にグアム基地から戦略爆撃機B1Bを韓国に派遣した。

 一方で、北朝鮮が在日米軍基地とグアム基地を攻撃圏内とする弾道ミサイルの実戦配備と米本土を狙ったICBM開発を加速する中で、米国がはたして韓国の要望通りに迅速に動けるかという疑問もある。一刻を争う実戦状況に機敏に対応し北朝鮮の核兵器に抑止力を発揮するには、少なくとも米国の戦略兵器を韓国に半年程度ずつ交代で配備させなければならないという意見が強まりつつある。

最終更新:10/6(木) 16:40

聯合ニュース

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