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温泉、観光、ショッピング… 那覇空港近くの「瀬長島」が観光拠点に

沖縄タイムス 10/6(木) 18:05配信

 豊見城市の瀬長島が観光拠点として活気づいている。温泉施設を備えたホテルに加え、2015年には34テナントが入った観光・ショッピングスポット「瀬長島ウミカジテラス」が完成。那覇空港や豊崎の商業施設に近いことも活性化に拍車を掛けた。市内関係者は「点在する観光施設を線で結び、多くの人を呼ぶきっかけにしたい」と観光地としての広がりに期待する。(南部報道部・天久仁)

 瀬長島は周囲約1・5キロ、面積約0・18平方キロメートルの島で豊見城市発祥の地といわれる。沖縄戦後は米軍に接収され、1977年に返還された後も、都市計画法上の市街化調整区域に指定されたため宅地化できなかった。

 それでもドライブコースや那覇空港を離着陸する飛行機を眺めるデートスポットとして県民に定着してきた。

 一方で土地の有効利用が進まず、ごみの不法投棄が相次ぐなど問題も発生していた。

 2013年に温泉施設付きのホテル開業後は島に転機が訪れた。昨年オープンのウミカジテラス来訪者との相乗効果もあり、週末などピーク時にはホテルの約100の客室はほぼ埋まるという。

 瀬長島ツーリズム協会事務局長の新里哲佳さん(42)は「ウミカジテラスの開業で、宿泊客の他にも目的を持って訪れる人が増えた」という。観光客と県民との内訳はおよそ65対35。「多くの県民に気軽に来てほしい」と願う。

 地域コミュニティーFMと連携してイベント情報を発信しており、「ドライブコースとして県民に親しまれた瀬長島のイメージを守りたい」と話す。

 豊見城市も市の観光拠点として瀬長島の整備を急ぐ。一括交付金を使った市の瀬長島観光拠点整備計画では、米軍が設置した海岸線の転落防止柵をそのまま現代風に再現するなどの工夫を凝らした。担当する振興開発課は「瀬長島のイメージを大事にしながら民間活力を生かして活性化を進めたい」と期待する。

 ウミカジテラス付近の遊歩道の整備は本年度中に完了する予定だ。

 「点在する観光地が線で結ばれようとしている」と話すのは市観光協会の大城清一事務局長(55)。那覇空港に近く、近隣の豊崎地区には常時約5千台の車を有するレンタカーステーションがあることから、豊見城を「沖縄への旅の始まりと終わりができる場所」と位置付ける。観光客が飛行機の出発時間ぎりぎりまで過ごして空港へ向かうことのできる立地条件を最大限に活用したい考えだ。

 豊崎と瀬長島が線で結ばれた今、大城事務局長は「整備中の豊見城城址を含めた市の内陸部の観光地と連動させたい」と意気込む。市内をくまなく巡る観光の流れを目標としており、「そのためには今後、各地域に特徴やテーマ性を持たせるまちづくりが必要になる」と強調した。

最終更新:10/7(金) 14:50

沖縄タイムス