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いいたてカーネーションの会制作の風呂敷など 英化粧品メーカー商品化

福島民報 10/7(金) 10:58配信

 東京電力福島第一原発事故で福島県飯舘村から福島市松川町の松川第一仮設住宅に避難している主婦らでつくる「いいたてカーネーションの会」が制作した布小物や風呂敷が首都圏で人気になっている。復興支援で全国から寄せられた古い着物の生地を再利用し、英国の化粧品・入浴用品メーカー「ラッシュジャパン」(本社・神奈川県)の協力を受け商品化した。 
 先月、ラッシュジャパンの東京都内にある原宿表参道店、渋谷駅前店、新宿駅前店、池袋駅前店の4店舗で販売が始まった。今年2月にカーネーションの会の活動を知ったラッシュジャパンの社員が会に商品化を提案した。 
 店内には多彩な色柄と上品さが生かされた48センチ四方の風呂敷が並んでいる。商品の横には女性たちの制作の思いが文章や写真で添えられ、訪れた人が商品に込められた思いに共感している。 
 「いいたてカーネーションの会」は平成24年10月、佐野ハツノさん(67)がつくった。佐野さんは飯舘村に代々伝わる「までい」(心を込めて丁寧に)の理念で、使い古した着物で何か作れないかと考えた。会員は現在20人。毎月、他の仮設住宅や借り上げ住宅から松川町の仮設住宅の談話室に集まり活動する。 
 長引く避難生活の中で、活動を通じて会員の気持ちは少しずつ前向きに変わってきた。三輪栄子さん(85)は飯舘村で4世帯の大家族だった。原発事故で家族はばらばらになった。去年、夫を亡くし、仮設住宅で1人で生活している。「カーネーションの会の仲間が心の支えになっている。裁縫は生きがい」と口にする。大東和子さん(64)は「避難してきた当初は不安な日々だったが、今は村で生活していたころのように安らぐ場所がある」と笑顔を見せる。 
 飯舘村は平成29年3月末に帰還困難区域を除いて避難指示が解除される。カーネーションの会は解除後も解散せず、活動を続けていく。 

福島民報社

最終更新:10/7(金) 11:39

福島民報