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墓場まで持ってけ、黒歴史! 司法書士がオタクの死後、同人グッズやPCデータを処分してくれるサービスを開始

ねとらぼ 10/7(金) 12:57配信

 愛知県の司法書士事務所が同人誌やオタクグッズ、PCの秘蔵データなどいわゆる「黒歴史」について、利用者の死後に処分してくれるサービスを開始しました。全国的に見ても珍しいといえる本サービスはいかにして生まれたのか、坂口司法書士事務所の坂口誓哉司法書士にお話を伺いました。

【「黒歴史抹消計画」とは】

 「黒歴史抹消計画」はなぜ生まれたのか

――本サービスを思い付いたきっかけを教えてください

坂口司法書士:今、「家族信託」や「ペット信託」など自分に何かあったときに、人に託すというサービスが注目を集めています。そうした中で「皆さんが残したいものは何なのだろう」と考えていくうちに「逆に残したくないものはどうするのだろう」と調べ始めました。

――黒歴史に的を絞った理由についてはいかがでしょうか

坂口司法書士:ネットなどで調べたところ「黒歴史グッズの処分」に悩まれている方が少なくないと知ったからです。また私も若干のオタク気質なので、見逃せない問題だと思いました。

――具体的にはどのようなことをしてもらえるのでしょうか

坂口司法書士:同人誌や抱き枕カバーなどのグッズの処分はもちろんですが、希望があればSNSのアカウントやHDDのデータ削除なども行います。具体的には当事務所にご本人死亡のご連絡をいただきましたら現地へお伺いし、「黒歴史グッズ」を段ボールに詰めます。その後ごみ処理業者に処分を委託し、最終的には廃棄証明書が発行される予定です。

――なるほど~。ちなみに一連の流れがマンガでも公開されていましたが、これは坂口司法書士が描かれたのですか

坂口司法書士:そうです(照)。頑張って描きました。

――お上手ですね。詳しい利用の手順を教えてください

坂口司法書士:お問合せ、お申込みをいただきましたら各書類が当事務所から発送されますので、そちらに必要事項を記入していただきます。この時注意したいただきたいのが「ご親族の同意」です。これはご本人が亡くなったということを確実に当事務所に知らせていただきたいということと、お部屋の鍵を開けていただきたいためです。また貴重品に関するトラブル防止の観点からもご親族の同意は必要不可欠であると考えています。

――でも親族に「黒歴史」が知られてしまうのではないでしょうか

坂口司法書士:同意書をいただく際には、(黒歴史グッズの)個別具体的な物の名称についての明言は避けます。また死亡に関する連絡と開錠、貴重品などについては触れないことの確認をお願いしますという内容なので、そこはご安心ください。

 気になる費用については契約着手金6000円、財産管理契約など3万4000円、死後事務委任預託金5万円、情報更新(パスワード変更などの際1回あたり)3000円、情報管理料(月額)500円と総額約9万円。

 サービスによって若干の価格変動はあるものの、通常の信託であれば公正証書の作成費などがかかるので、やや割安の印象を受けます(ただし東京都、神奈川県、愛知県、大阪府を対象にした金額となっているため、他府県の場合は別途相談してほしいとのこと)。

 なお、途中で契約を解除する場合には違約金がかからないほか、死後事務委任預託金は振込手数料を引いて返金されます。また死後事務委任預託金には死亡連絡時に現地へ「黒歴史グッズ」を回収に行く交通費なども含まれているので死後、親族に対して何らかの請求がいくことがないという点も安心です。

 時代の流れをうまく取り入れたサービスといえる「黒歴史抹消計画」。今後について坂口司法書士は「SNSのアカウントのみを対象とするサービスなども検討していきたい」と話しており、こちらは一般ユーザーも注目のサービスとなりそうです。

画像提供:坂口司法書士事務所

最終更新:10/7(金) 12:57

ねとらぼ

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