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小さくたって高性能!! 小型PCの常識を覆す「Radiant SPX2500H110」に驚く

ITmedia PC USER 10/7(金) 21:54配信

●高性能と省スペースを両立した小型PC

 Radiant SPX2500H110は、サイコムの省スペースPCラインアップ「Radiant S」シリーズに加わった新モデルで、Intelが新たに提唱している「Mini-STXフォームファクター」を採用しており、デスクトップ向けCPUを搭載する高性能と省スペース性を両立し、構成の柔軟性も確保していることが特徴だ。

【内部の写真】

 もちろん、サイコムらしい独自のこだわりもしっかりと盛り込まれている。パーツ構成はBTOで柔軟にカスタマイズできるが、今回はCore i7-6700を搭載したハイスペック構成の評価機を入手した。早速その実力を検証していこう。

●容積1.92Lでデスクトップ向けCPUを搭載

 まずは、新しいMini-STXフォームファクターを採用したボディーに注目だ。具体的なサイズは、155(幅)×155(奥行き)×80(高さ)mm(横置き時)。容積では1.92Lだ。電源は内蔵せず、120WのACアダプターで駆動する。省スペースPCのフォームファクターとしてはIntel NUC(115×111×50mm程度が標準的)があり、それと比べると少し大きいのだが、これにデスクトップ用のLGA 1151版CPUを搭載しているのだから驚く。

 このボディーは、ASRockの「DeskMini 110+」という汎用製品をベースにしたもので、CPUクーラー周辺は吸排気口が多く空いている。本製品では、吸気口部分にマグネットで着脱できる防じんフィルタを標準で同梱しており、内部にホコリが溜まりにくいよう配慮されている。このあたりはサイコムらしい気遣いだ。

●TDP65ワットまでのLGA 1151版CPUを搭載可能

 ボディーは背面のネジを4本はずすと背面パネルとマザーボードを引き出せる。マザーボードはIntel H110 Expressチップセットを搭載しており、CPUには、LGA 1151ソケットに対応したデスクトップ向けのCPU(TDP65ワットまで)を搭載できる。

 CPUは標準ではCore i3-6100だが、BTOでは上はCore i7-6700から下はPentium G4500まで、TDP 35Wの省電力モデルも含め、最大12種類(うち1種類は受注停止中)の選択肢から選ぶことができる。CPUクーラーは標準ではIntel純正クーラーだが、冷却性能と静音性に定評のあるNoctua製の「NH-L9i」も選択できる。

●M.2ソケットと2.5インチベイ2基を装備し、柔軟なストレージ構成が可能

 メモリソケットはSO-DIMMソケットを2基装備しており、標準4GB(4GB×1枚)、最大16GB(8GB×2枚)を搭載可能だ。また、ストレージ用としては、M.2ソケットに加えて2.5インチベイを2基装備しており、SSDとHDDを柔軟に組み合わせることができる。

 M.2ソケットはPCI Express 3.0 x4(Serial ATA非対応)に対応した高速ソケットで、Samsung SM951やPlextorのM8PeなどのPCI Express 3.0 x4対応の高速SSDも選択肢に用意されている。また、2.5インチSSDもIntel、Crucial、SanDisk、Plextorなど、さざまなブランドから選ぶことができる。

 評価機ではM.2ソケットにPlextorのM8Pe(256GB)、2.5インチベイに2台のCrucialのMX300(1TB)を搭載するという豪華な構成だった。こうした構成が可能なのは、PCパーツのトレンド感度に優れるサイコムならではだろう(ただし、BTOメニューでは合計3台の構成は選べない)。

 SSDも最近は大容量の選択肢が増えてきたが、大容量で高性能な製品となると選択肢が限られるし、1TBクラス以上は割高な傾向もある。高性能なM.2 SSDと2.5インチの大容量SSDを組み合わせたり、あるいは割安な2.5インチSSDを2台搭載することで安く大容量を搭載するといったことが可能な点はうれしい。

●USB Type-C、DisplayPortを装備

 通信機能は1000BASE-T対応の有線LANを標準装備する。評価機では無線LAN機能とアンテナも搭載していたいるが、現時点でこのオプションは用意されていない(無線LANについては、BTOでもUSBドングルタイプの無線LANアダプタ追加による対応となっている)。

 前面端子はType-CとType-A両方のUSB 3.0ポートを装備。背面にはType-AのUSB 3.0とUSB 2.0を1基ずつ装備する。ディスプレイ出力端子は、DisplayPort 1.2、HDMI 1.4、アナログRGB出力(D-Sub15ピン)を備え、DisplayPort経由であれば4K解像度での出力も可能だ。

●高性能CPU、SSDの本領を発揮

 コンパクトなボディーにデスクトップ向けCPUを搭載している本製品だが、実際の性能はどうだろうか。ベンチマークテストで性能を確認してみよう。

 評価機の構成は、Core i7-6700、CPUクーラーがNoctua NH-L9i、メモリ16GB、メインデータストレージが256GB SSD(Plextor M8Pe)、OSが64bit版Windows 10 Home(DSP版)という内容だ。

 CINEBENCH R15のCPUスコアは817で、Core i7-6700を搭載したPCとして妥当なスコアだ。3DMarkのSkyDiverのスコアもやはり4724とCore i7-6700搭載機として十分なスコアが出ており、CPU、GPUともにパフォーマンスはしっかりと発揮できているといえる。

 メインデータストレージに採用しているPlextor M8Pe(PX-256M8PeG)は、シーケンシャルリードが2000MB/秒、シーケンシャルライト900MB/秒といった公称スペックだが、CrystalDiskMarkのテストでもそれに近いスコアが出ており、こちらもやはりSSDの性能をしっかりと発揮できていると判断できる。

●放熱性能は十分、静音性も優秀

 静音性も優秀だ。動作中はアイドル時でもファンはしっかり回っているが、感覚的には空調機器程度といったところ。CPUクーラーの吸気口の正面以外に向いていれば、意識すれば分かるという程度の動作音だ。高負荷をかけてもほとんど変化はない。

 FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク(DirectX11/標準品質/1280×720ピクセル)を15分ループ再生させて、GPU-ZでGPU温度(CPU)の変化を見てみたが、最高でも58度と低い水準に保たれており、その直後に実行したベンチマークのスコアも特に変化は見られなかった。Core i7-6700はBTOで選べる最高性能のCPUだが、放熱性能は十分に余裕が感じられ、無理して詰め込んだという印象はまったくない。サイコムが推奨するNoctua製CPUクーラーの性能の良さも大いに貢献しているのだろう。

●完成度高い高性能コンパクトPC

 評価機は、最高性能スペックの構成だったが、ベンチマークテストではだけでなく、放熱性能、静音性まで含めて優秀であることが確認できた。防じんフィルターや高性能CPUクーラーの採用も効果的で、Mini-STXフォームファクターのポテンシャルを生かし切り、完成度高く仕上がっている。

 最小構成は税込で4万4360円(OSなし)から用意されている。10月31日までBTOオプションでCrucialのMX300(275GB/525GB)が割り引きになるキャンペーンも展開されており、買い得な価格で購入できるのもうれしい。これまで省スペースPCの性能や構成の自由度の低さに不満を感じていた方にはぜひ検討してもらいたい製品だ。

最終更新:10/7(金) 21:54

ITmedia PC USER