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100年開かずの容器を解錠 中身は…名士のシルクハット 伊勢崎

上毛新聞 10/7(金) 6:00配信

 明治時代に伊勢崎織物の発展に貢献し、群馬県議会議長も務めた下城弥一郎(1853~1905年)が着用したとされるシルクハットを入れた革製の容器が6日、100年ぶりに解錠された。鍵を紛失したまま、子孫の下城雅之さん(73)=伊勢崎市宮前町=宅に保管されていたが、地域住民の発案で鍵職人が解錠した。雅之さんは「時代が染み込んだ素晴らしいものが出てきてうれしい」と話している。

◎明治期に弥一郎着用 保存状態良好

 容器から出てきたシルクハットは英国製で高さ約20センチ。つやのある黒色で虫食いや傷みはなかった。弥一郎が1892年、地方織物業の改良・発展に尽力したとして緑綬褒章を受章した際の写真で着用している物と同一の可能性が高いという。

 雅之さんによると、正確な鍵の紛失時期などは分からないが、弥一郎の死後にはシルクハットが着用されたとの記録がなく、少なくとも100年は施錠されたまま蔵に保管されていたとみられる。

 雅之さんと親交があり、地域の歴史を研究している星野正明さん(83)が「歴史的価値がある」として解錠を発案した。

 雅之さんは「今ではシルクハットを普段使いする人がいないので物珍しい。きれいな状態で本当に驚いた」と感動した様子。今後も大事に保管し、後世に引き継いでいくつもりだ。

最終更新:10/7(金) 6:00

上毛新聞