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のぞみの園のシイタケが叙々苑に 利用者が栽培

上毛新聞 10/7(金) 6:00配信

 群馬県の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」(高崎市寺尾町)で、利用者が就労支援事業により栽培したシイタケが10日から、高級焼肉店「叙々苑」(本社・東京都港区)に出荷される。関係者は「工賃の向上につながる」と喜んでいる。

◎障害者雇用促進の叙々苑と思惑が一致

 叙々苑への出荷が決まったのは、同園の就労継続支援B型の事業所「ふぁいと」の利用者が栽培した菌床シイタケ。知的障害のある約20人が通所で栽培に取り組んでおり、今年1月下旬には県きのこ品評会で金賞に輝くなど、味や技術力が高く評価されてきた。

 のぞみの園では就労支援の一環で、1971年からシイタケを栽培。これまでの出荷先は地元の高崎市内のスーパーが中心だったが、全国に店舗を展開する有名飲食店と契約を結ぶのは初めてという。

 利用者の一人、高崎市在住の佐野亜友美さん(31)は「都内の有名店に私たちのシイタケが並ぶのは、とてもうれしい。多くの人に食べて『おいしい』と喜んでもらえたら幸せ」と笑顔を見せた。

 のぞみの園と叙々苑の職員と社員が古くからの知り合いだったことから、契約の締結に向けて7月ごろから本格的に協議を重ねてきた。締結は、障害者雇用の促進を目指す同社と、販路を拡大したい同園の思惑が一致したことが背景にある。同社関係者は「シイタケの品質も非常に素晴らしく、(障害者雇用に)協力できればという思いがあった」と話している。

 のぞみの園の渡利賢司事業企画局長(55)は「利用者の方々の就労意欲の向上につながるので、大変うれしい。工賃のアップにもつながり、利用者も喜んでいる」と話している。

 県きのこ振興協議会の林作夫会長(61)=みなかみ町=は「県産シイタケが消費される機会が増え、おいしさを知ってもらえることは生産者の一人としてうれしい」と喜ぶ。

 シイタケは10月中旬から、関東地方の叙々苑の各店舗を中心に、野菜の盛り合わせの中の1品として提供される。

最終更新:10/7(金) 6:00

上毛新聞