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【インタビュー】秦 基博、デビュー10周年「人々の琴線に触れるメロディを作りたい」―― 曲を書き続けることの大切さを語る

トレンドニュース(GYAO) 10/7(金) 16:52配信

今年デビュー10周年を迎えるシンガーソングライター秦 基博の、通算21枚目となる両A面シングル『70億のピース/終わりのない空』が10月19日にリリースされる。表題曲は、アコギとウーリッツア、ハモンドオルガンの美しい響きが混じり合う、シンプルで美しいミディアムバラード。音楽が持つ力について、改めて正面から問い直した意欲作である。「終わりのない空」は、松山ケンイチ主演映画『聖の青春』主題歌。挫折や絶望の先にある光を描いたスケール感あふれるロックナンバーだ。「アコギと歌」を基軸に、人々の琴線に触れる「セツナソング」を作り続けてきた彼に話を聞いた。

秦 基博 「70億のピース」心に響く渾身のミディアムバラード>>

■ 日常の中で、「今自分が歌うべきことは何か?」を考えたときに、こういうテーマになった

ーー「70億のピース」の歌詞、“愛の歌が届かない 暗い闇もあるの“という言葉が胸にズシンときました。ここにはどんな思いを込めましたか?

秦:音楽が聴き手に何かしらのきっかけを与えたり、その人の気持ちを少し動かしたりすることは必ずあることだと思いますが、ときには受けいれられなかったり、全く響かなかったり、届かないっていうことだってある。音楽に携わる者として、それは切実に感じた感覚ですね。

ーーこれまでに何か、実感した出来事があったのでしょうか。

秦:具体的な何かというよりは、日々の積み重ねの中でいろいろ思うことです。例えば震災のときもそうですし、悲痛な事件が起きたり、たびたびの選挙や、憲法改正にまつわる議論とか、日常を暮らすひとりの人間として結構、考えさせられることが最近は多かったり。そうした日常の中で、「今自分が歌うべきことは何か?」を考えたときに、こういうテーマになっていきました。

ーー“かたちの違う僕らは 近づくほど 傷つくけど“、“かたちの違う僕らは ひとつに今 なれなくても“という歌詞には、人と人とがつながるときのヒントが書かれているように思いました。

秦:そうですね。「ひとつになろうよ」と思っても、なれないときって絶対にあるし......。でも、例えばすごく近しい人、曲の中に出てくる「君」と僕は、形は違えども隣り合い、寄り添い合うことはできるんじゃないか? と。そんな思いを全て、この曲に入れようと思いました。

ーーサウンド面でのこだわりは?

秦:今回、楽器はすごくシンプルに、音数を少なくするということにもこだわりました。特にこの曲は、これまで以上に「歌と言葉」というものを、グッと前に出したかったので。アコギとウーリッツアとハモンドオルガン、この三つの音色が曲の世界を決めるだろうというイメージは、作り始めた段階で頭の中にありました。

ーーこの曲のミュージックビデオは、どのように撮影がおこなわれましたか?

秦:今回、いろいろな影が重なり合っているんですけど、それを全てアナログの手法で、紗幕(しゃまく)を張って人が歩いた影を映したりしているんです。番場(秀一)監督がこだわってくれました。CGや合成後から編集するのではなく、実際に僕が歌っているところで人が行き来したり、手をつないだりした影を撮影して。そういうアナログ感が完成した画面からも伝わってきて、とても温かい映像に仕上がり、曲の温度にも合っていると思います。

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最終更新:10/7(金) 16:52

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