ここから本文です

本田やロナウドによる“ファンへの説教”は妥当か? 米メディア「多分本田は冬に居なくなる」

theWORLD(ザ・ワールド) 10/7(金) 19:10配信

選手を憎んでのブーイングではないはずだ

愛されることに理由があるように、沸き上がるブーイングにも確かな根拠が存在する。もちろんそれをすべてのプレイヤーが理解している訳ではない。ミランに所属する日本代表MF本田圭佑は、それを“理解できない人間”の中の1人だ。

2014年のミラン加入以降、10番として大きな責任を担ってきた日本のエースは、2日に行われたセリエA第7節のサッスオーロ戦でサン・シーロに響き渡ったブーイングや野次に対し、「愛情を感じない」「数字や結果にしか関心がない」などと不満を語った。日本代表MFによるこのクレームを伊『calciomercato』や『Rai』といったメディアが嗅ぎつけると、今度はアメリカの大手スポーツメディア『ESPN』も“ミランの本田圭佑がサン・シーロのファンに大説教”と題し、「チームが勝っている時だけのサポートでは不十分だ」との本田によるコメントを掲載。また同選手のチーム内での苦境については「今季2度しか出ておらず、契約も来年夏に切れるため、おそらく冬には居なくなるだろう」と分析している。

スーパースターにとって、観客によるブーイングとの戦いは永遠のテーマだ。先日はレアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウドもサポーターの忍耐力が足りないとの不満をブチまけたとされている。彼らが指摘するように、ファンは勝っている時だけでなく、無様な負け試合を披露している場合においても“ひたむきなエール”を送り続けなければならないのだろうか。もちろんクラブチームによって、サポーターの“忍耐力”は大きく左右する。例えばイングランドのリヴァプールやドイツのドルトムントといったクラブでは、選手は比較的“ソフトな環境下”でフットボールを楽しむことができている。一方でレアルやバルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、そしてマンチェスター・ユナイテッドといった勝利を義務付けられたメガクラブにおいては、些細なプレイの誤りが巨大な憎悪を生み出すことも少なくない。しかし、選手に対し耳をつんざくほどの野次を浴びせるサポーターも、その選手がどれほどのキャパシティを持った選手かは十分に理解している。もしもロナウドがシーズン20ゴールを決めてもなおブーイングを受けるのだとすれば、それは彼が6年連続で50回以上ネットを揺らしているからだ。当然ながら毎シーズン2~3ゴールしか挙げられないストライカーが、突如として20ゴールを決めればその選手はロナウドとは異なる扱いを受けるだろう。一口にブーイングを浴びるといっても、その理由や背景はそれぞれ微妙に異なる。ミランが野次を受けるのも、クリスティアーノ・ロナウド擁するレアルとまったく同じ理由とは言えない。なぜなら“ロッソネーリ”は白い巨人とは異なり、あまりにも負け続けているからだ。かつてカカーやアンドリー・シェフチェンコらと共に欧州トップの座を楽しんでいた彼らは今、ヨーロッパリーグの舞台にすら立てていない。しかもチームに加わる新戦力といえば全盛期の過ぎ去ったベテランか、もしくは契約を満了させた“ゼロ円プレイヤー”ばかりだ。そういった背景を考えれば、何かを改善しなければならないのはミラニスタではなく、ミランのプレイヤーならびに首脳陣だと言えるだろう。

「日本ではブーイングの文化があまり無い」と語っていた本田だが、ミランほどに世界的な知名度を誇り、またとてつもなく高い期待を持たれるクラブが日本国内に存在していないからとも言える。今後、10番である彼には是非とも重圧に応える圧巻のパフォーマンスで、ブーイングを打ち消してほしいところだ。

http://www.theworldmagazine.jp

最終更新:10/7(金) 19:10

theWORLD(ザ・ワールド)

スポーツナビ サッカー情報