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米連邦準備制度、誰が大統領になっても刷新は不可避か

Bloomberg 10/7(金) 6:31配信

11月の米大統領選の勝者が誰になるとしても、連邦準備制度は刷新を迫られるかもしれない。ただ、民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官が当選した場合よりも、共和党候補のドナルド・トランプ氏が選ばれたケースの方が、要求される変革は一段と抜本的なものとなる可能性がある。

クリントン氏は米金融当局における多様性の向上を求める一方、金融政策についてのコメントは避けるという民主、共和両党の大統領による最近の慣行は擁護してきた。トランプ氏は連邦準備制度をどのように変えるべきか明確にしていないが、金融政策の独立性を尊重するという伝統ははねつけている。同氏は米金融当局が金利を低水準に据え置いているのは、オバマ大統領のレガシー(政治的遺産)を確固たるものにしようとするのが狙いだと主張して批判している。

トランプ氏は既に、自身が大統領に就任すれば、2018年に任期切れを迎えるイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長に代わる人物を指名する意向を示唆している。バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの米経済担当責任者、ミシェル・マイヤー氏はこれについて、「誰が指名されるか不透明感」が生じることになると指摘。他方でクリントン氏が大統領になれば、連邦準備制度の大幅な見直しにつながる公算は小さく、「クリントン氏は現状維持の路線を取るだろう」とマイヤー氏は語った。

民主、共和両党の議員は過去数年、金融政策の監査を含め、金融当局の権限を制限する内容の法案を提出しており、これにはトランプ氏も賛意を表明している。連邦準備制度についての法改正には議会での超党派の支持か、いずれかの政党が11月8日の議会選挙で上下両院で支配的な地位を確保して、改革を強引に進められるようにすることが必要とされる。

このため、連邦公開市場委員会(FOMC)が直面するであろう最も明確な変革は、大統領による指名の形を取ることになりそうだ。イエレン議長のほかフィッシャー副議長も18年に任期切れを迎え、定員7人のFRB理事は現在2人が欠員だ。いずれの指名にも上院での承認が必要とされる。

BofAメリルリンチのマイヤー氏は同僚とともにまとめた9月29日のリポートで、トランプ政権人事の上院での承認に道を開くような「共和党圧勝の場合に、変革の最大のリスクが到来する」との予想を示した。

原題:Fed May Face Makeover Whether Trump or Clinton Wins White House(抜粋)

Jeanna Smialek

最終更新:10/7(金) 6:31

Bloomberg