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隣のシリア難民は仕立て屋、花嫁の危機救う カナダ

The Telegraph 10/8(土) 10:00配信

【記者:Adam Boult】
 結婚式の朝、カナダ人の花嫁、ジョー・デュさんがウェディングドレスを着ようとすると、とんでもないことが起きた。ドレスのジッパーが壊れ、上がらなくなったのだ。

 ジョーさんと介添人たちが途方に暮れていると、ブライダル・カメラマンのリンジー・コールターさんが、近所の人たちにペンチを持っていないかどうか聞きに行ってみたらと言った。助けを求めて介添人の一人が派遣された。すると思いがけない発見があった。コールターさんはこのときの様子を交流サイト「フェイスブック(Facebook)」に書いている。「彼女は道具をいくつか、それから興味をひく情報を持って帰って来ました」

「隣の家族はシリア難民の一家を受け入れていたんです。その難民一家の父親は腕のいい仕立て屋で、私たちが自力でドレスを直せなかったら、喜んで手伝うと申し出てくれたんです」

 数分後、隣人のデービッド・ホブソンさんが仕立て屋のイブラヒム・ハリル・ドゥドゥさんとその息子を連れて訪ねてきた。カナダに4日前に到着したばかりのドゥドゥさんたちは英語を話さなかったので、米グーグル(Google)の翻訳アプリ「Google翻訳(Google Translate)」を介してホブソンさんたちとコミュニケーションを取っていた。

 ドゥドゥさんが愛用の裁縫道具を使ってウェディングドレスの修理に取り掛かると、コールターさんはその様子をカメラに収めた。

 ドゥドゥさんは後に通訳を通じて報道陣に「とても気持ちが高ぶったし、とてもうれしかった。カナダの人々の役に立ちたいと心から思っている」と語った。

 花婿のアール・リーさんは、テレビ局CTVに対し「こんなことが起きるなんて私たちはとてもついていた」と述べた。

 ブライダル・カメラマンのコールターさんはフェイスブックに「毎週末、私は人生で最も幸せな時期にある人々の写真を撮っていますが、今日撮影したのは、世界最悪の惨事を目の当たりにしてきたのになお、救いの手を差し伸べずにはいられなかった一人の男性です」と投稿した。

「幾度となく難民たちに門戸を開いてきた国、カナダに住んでいることをとても誇らしく思います。自分の家庭や暮らしの中に他人を受け入れてきた家族には頭の下がる思いですし、シリアの人々の立ち直る力にも感動しました。私たちは本当に恵まれています」

 コールターさんはその後、クラウドファンディングサイト「ゴー・ファンド・ミー(GoFundMe)」で、カナダに暮らすシリア難民を支援するための民間プロジェクトを立ち上げた。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:10/8(土) 10:00

The Telegraph

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