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【誰かに教えたくなる話】「チラシ」と「フライヤー」の違い、知ってますか?

TOKYO FM+ 10/8(土) 11:21配信

みなさんは、これまで何かコレクションしたことはありますか? 昭和の時代には、切手やシール、消しゴムやマッチ箱などもコレクションの対象でした。では、昭和の前の、明治大正の人たちは、いったい何をコレクションしていたんでしょう?

ポストのなかを覗くと、毎日入っている「チラシ」。
お店や企業、イベントの広告は、基本的にポストか、折込みか、手渡しが多いですよね。
ですがこの「チラシ」も、いろいろな歴史を経ているんです。

「チラシ」自体は、江戸時代からありました。
当時の名前は「引き札」。
サイズは、名刺サイズの物、モノを包めるくらい大きい物など、さまざま。
お店の開店のタイミングで配られることが多かったようです。

明治に入ってもまだ「チラシ」という言葉は出てきません。
そして人々は「引き札」をコレクションするようになりました。
印刷技術が発達し、色とりどりに美しくなった引き札を、
人々は部屋の壁などに貼って楽しんだのだそう。

大正に入ると、ようやく「チラシ」という言葉が登場します。
「撒いて散らすから、チラシ」。
この時代には、実際にチラシを撒いていたのです。
しかも、空から。

低空飛行する飛行機からチラシが撒かれ、ヒラヒラと落ちてくる……。
大正生まれの方であれば、そんな思い出があるかもしれません。
セスナから舞い降りてくる色とりどりのちらし。
子どもたちは喜んで、そのチラシを拾い、大切に家に持ち帰ったそうです。
空から「飛んでくる」ため、この時から「フライヤー」という別名も付きました。
現在は禁止されているので、こうした広告の方法は見られなくなりました。

飛行機の音が近づくと、ワクワクして空を見上げていた当時の子どもたち。
ほんの一瞬の時代しか経験できなかった、不思議な光景です。


(TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎日お送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は、「子どもたちが空を見上げて待つモノは?」として、2015年7月14日に放送しました)

文/岡本清香

最終更新:10/8(土) 11:42

TOKYO FM+