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もはや総合スーパーは小売り業ではなく金融業!?

ニュースイッチ 10/8(土) 11:09配信

イオンの3-8月期は“儲け頭”に

 小売り各社が金融業で利益拡大を目指す動きが目立っている。ローソンは三菱東京UFJ銀行と組んで、銀行業参入を目指す。先行するイオンやセブン&アイ・ホールディングス(HD)では、金融事業の好調が本業の総合スーパーマーケット(GMS)などの不振を補う構図となっている。消費が停滞し「小売り」で稼ぎづらくなっている中、店舗出店とともにATMなどを展開し、手数料収入や集客効果を狙っている。

 ローソンは11月に銀行業の準備会社を設立し、2018年の営業開始を目指す。現在は傘下のローソン・エイティエム・ネットワークス(東京都品川区)がローソン店舗内にATMを約1万1400台設け、提携金融機関の預金引き出しなどに対応できるようにしている。銀行業への参入で個人預金の取り扱いやクレジットカード事業など多角的にサービスを展開する考えだ。

セブン&アイ・HDが6日に発表した16年3―8月期決算では、金融関連事業の営業利益は前年同期比6・9%増の257億円だった。01年に営業開始したセブン銀行は8月末時点で、セブン―イレブン内を中心にATM2万2976台を設置しており、法人取引にも対応している。

イオンが5日に発表した16年3―8月期決算では連結営業利益723億円のうち、金融事業の営業利益は317億円で“儲け頭”となっている。07年に営業を始めたイオン銀行(同江東区)はイオンモールなどに店舗やATMを設け法人や住宅ローン向け営業拠点も展開している。コンビニエンスストア業界で競争が激化している中、イオン傘下のミニストップの宮下直行社長は、店内のイオン銀行ATMを使用する際、みずほ銀行などの手数料が他のコンビニより安い点を自社の強みの一つに挙げる。

ファミリーマートは4月に日本郵政と、ファミマ店舗内へのゆうちょATMの設置拡大で基本合意した。訪日外国人をターゲットに多言語対応で海外カードも使えるATMも17年中に設け、他社との差別化につなげる。

消費者にとってコンビニやショッピングセンターは訪れやすい環境であり、小売業は「ついで買い」の相乗効果が見込める。クレジットカードなどの会員データ販促に生かせる利点もある。

日刊工業新聞第ニ産業部・江上佑美子

最終更新:10/8(土) 11:09

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