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上野樹里、結婚で視野広がった 心境の変化を語る

シネマトゥデイ 10/9(日) 5:06配信

 映画『お父さんと伊藤さん』で3年ぶりに映画主演を務めた上野樹里。年上の恋人と頑固者の父親との狭間で揺れ動くヒロイン・彩を自然体で演じ、新たな魅力を開花させている。今年5月に結婚したばかりの上野が、自身の人生観や現在の心境を語った。

【写真】上野樹里、薬指に指輪キラッ

 本作は、中澤日菜子の同名小説を、『百万円と苦虫女』『ふがいない僕は空を見た』などのタナダユキ監督が映画化したヒューマンドラマ。書店で働くアルバイト店員・彩(上野)が、20歳年上の風変わりな恋人・伊藤さん(リリー・フランキー)と、行き場を失くし突然アパートに転がり込んできた元教師の厳格なお父さん(藤竜也)と奇妙な共同生活をするさまをコミカルに描く。

 演じるというよりも「彩がそこにいる」という自然なたたずまい。女優としてさらに進化した上野のさりげない存在感が観る者を物語に吸い寄せる。「今回は、自分を追い込むような役づくりではなかったので、現場での手応えは正直なかったんです。でも、出来上がりを観たときは、信じてやってきてよかったなと思いましたね」と安堵。「監督は何も言わず放ったらかしなんですが、スクスク育つ植物のように、三人(上野、リリー、藤)が勝手に動き出し、世界観をつくり出し、そしてそれを汲み取っていく。これがタナダ・マジックなんです」と感嘆の表情を浮かべる。

 ところで、気になるのがリリー演じる伊藤さんの存在だ。彩は34歳、伊藤さんは54歳、年の差なんと20歳の設定だが、初め「負け犬」「落伍者」と見下していた伊藤さんを彩はなぜ受け入れたのか。「ほかに出会いがなかったというのもありますが(笑)。バイト生活とはいえ、お互いに自立していてマイペース。奥さんとしてとか、女性としてとかではなく、彩が彩としていられること。ぶつかることもない関係性が心地良かったんだと思いますね」と分析する。

 今年5月に30歳を迎え、その翌日に入籍。まさに2016年は上野にとって節目の年。新境地ともいえる本作の演技を観る限り、人生のパートナーを得たことは大きな転機になっているようにも思えてくる。「日常が一番いろんなことがあるんだなって、一人のときは気付かなかった。Instagramで(夫との写真を)アップしたお祭りも15年ぶりくらいだったし、(彼から)いい映画を教えてもらって、そのどれかに興味を持つことでさらに視野が広がることも。そういったささいな日常の積み重ねが、わたしをより人間らしく磨いてくれる」とニッコリ。

 さらに「役者である前に、人に信頼される人間になりたい」と語る上野。そのためには「スーパーにも行くし、ごはんも作る。将来、子供ができたらきちんと育て、家のこともしっかりやる。その上で、いただいたお仕事はクオリティーを落とさずに真剣に取り組む。特別なことではなく、ごく普通のこと。それだけやっていれば、おのずと今までと違う『上野樹里』がにじみ出てくるんじゃないかな」と笑顔を見せた。(取材・文・写真:坂田正樹)

映画『お父さんと伊藤さん』は公開中

最終更新:10/9(日) 5:06

シネマトゥデイ

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