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さよならNexus 14モデルの歴史を振り返る

ITmedia PC USER 10/9(日) 6:25配信

 10月4日(米国時間)にサンフランシスコで行われたGoogleのプレスイベント「Made by Google」では、新型スマートフォンの「Pixel」をはじめ、いろいろなハードウェアが発表されました。

日本でも大人気だった「Nexus 7」

 でも私にとって1番大きな、そして残念なニュースは、Googleが「新しいNexusハードウェアについてはノープランだ」と語ったことです。Nexusチームの公式ツイートも、終焉(しゅうえん)をほのめかしています。

 私は日本でNexus端末が販売されるようになってから、4台のNexusを使ってきたので、感慨深いものがあります。というわけで、今回はNexusの歴史を振り返ります。

●Nexus One(2010年1月、HTC製、Android 2.1)

 最初のNexus端末は、その名も「Nexus One」。2010年1月5日に「Our new approach to buying a mobile phone(われわれが提案する携帯電話を購入する新しい方法)」というタイトルの公式ブログで発表されました。自社ブランドの端末を開発したのは「Androidの可能性を提示するため」と語っています。

 ちなみに、他社も含めた最初のAndroid端末は、2008年に発売された台湾HTC製の「G1」でした。Nexus OneもHTC製です。米T-Mobileの独占販売で、SIMロックフリー版の価格は529ドルでした。

 Nexus Oneが発表された直後、「Nexus」という名称は、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」(映画「ブレードランナー」の原作)に出てくるアンドロイド「Nexus Six」から勝手に取った、とディックの娘さんが主張しました。しかし、後述する「Nexus 6」が出る前に和解したようで、今日までこのブランドが使われてきたのでした。

●Nexus S(2010年12月、Samsung製、Android 2.3)

 Nexus Oneの次は「Nexus Two」かと思いきや、「Nexus S」という名称で、今度は韓国Samsung Electronicsが製造する端末として登場しました。公式ブログによると、このころには100種類以上のAndroid端末が世に出ていたようです。

 Nexus SはNFCを搭載したくらいで特に大きな特徴はありませんでした。当時のAndroid最新バージョンである「Android 2.3(開発コード名:Gingerbread)」を紹介するために出しました、という感じの端末です。

●Galaxy Nexus(2011年10月、Samsung製、Android 4.0)

 Nexus Sの約1年後に登場したのが「Galaxy Nexus」。前回に続いて、Samsung製の端末です。「Android 4.0(開発コード名:Ice Cream Sandwich)」を搭載していました。

 Nexusブランドの中で唯一、Nexusの名前の前にSamsung製Android端末のブランド名である「Galaxy」が付いています。この端末まで、ブランド名の統一感がまだありませんでした。Samsungとの交渉の中でこういう名称になったのだろうなあ、と想像できます。

 この端末は、Nexusブランドでは初めて日本でも発売(12月にNTTドコモから)されました。有楽町のビックカメラにわくわくしながら触りに行った覚えがあります(自分は当時シャープの「GARAPAGOS 005SH」を使っていました)。

●Nexus 7(2012年6月、ASUS製、Android 4.1)

 これまでの3機種はスマートフォンでしたが、2012年6月にはNexusブランドで初のタブレット「Nexus 7」が発表されました。私が初めて買ったNexus端末はコレです。7型ディスプレイと大きさも手ごろなタブレットで、とても気に入っていました(今でも動きます)。

 日本で発売されたのは同じ年の9月。16GBモデルが1万9800円と割安で、日本でも人気を博しました。その後、32GBモデルや3G通信搭載の32GBモデルも加わりました。

 ハードウェアはASUSが製造し、OSはAndroid 4.1を搭載。「Google Now」などの最新機能が試せるのも魅力でした。仕事柄、Androidの最新バージョンを早く試せるこの端末には随分お世話になりました。

●Nexus Q(2012年6月、Googleオリジナル、Android 4.0)

 「Nexus Q」が開発者会議のGoogle I/Oで発表されたとき、「Googleはどこへ行くの?」と思いました。球形の、299ドルの、ストリーミングメディアプレーヤーです。後から思えば、「Chromecast」のご先祖様なのかもしれません。

 この年のGoogle I/Oでは、「Google Glass」も発表されました。今振り返ると、迷走の時期でしたね。

●Nexus 4(2012年10月、LG Electronics、Android 4.2)

 「Nexus 4」は、韓国LG Electronicsが初めて手掛けたNexus端末です。Nexus 7は7型ですが、Nexus 4はもちろん4型ではなく、「4代目のNexusスマートフォン」という意味でした。

 一度に3種類(1つはNexus 7の32GBモデル)のNexusが発表されたこともあり、この端末の印象は正直あまりありません。日本では翌2013年の8月にSIMロックフリー対応で発売されました。まだ格安SIMなどない当時、私は手が出ませんでした。Nexus 7も持っていましたし。

●Nexus 10(2012年10月、Samsung製、Android 4.2)

 タブレットはディスプレイサイズが名前になる傾向で、「Nexus 10」は10型モデルです。iPadのRetinaディスプレイ(2048×1536ピクセル)より解像度が高い(2560×1600ピクセル)のが自慢でした。Nexus 7とは違って、こちらはSamsung製です。

 発表と同時に日本での発売が分かったのはこの製品が初めてでした。日本での販売価格は16GBが3万6800円、32GBが4万4800円でした。

●Nexus 7(2013)(2013年7月、ASUS製、Android 4.3)

 大人気だったNexus 7の後継モデルとして登場した「Nexus 7(2013)」。先代と同じASUS製の小型タブレットです。ディスプレイが先代の1280×800ピクセルから1920×1200ピクセルに高精細化するなど、各部がアップグレードしています。

 現在は中国Xiaomiのグローバル担当の偉い人として活躍するヒューゴ・バーラ氏による元気なプレゼンが印象的でした。

 米国より数週間遅れて、日本でも発売されました。価格は、16GBのWi-Fiモデルが2万7800円、32GBのWi-Fiモデルが3万3800円、32GBのLTEモデルが3万9800円。先代とそれほど大きな違いを感じませんでしたが、迷わず買いました。

 でも、私のNexus 7(2013)は、よせばいいのに開発者版の「Android L(後のAndroid 5.0)」をインストールした後、正規版に戻せず、今では文鎮化しています。

●Nexus 5(2013年11月、LG Electronics製、Android 4.4)

 「Nexus 5」は私が初めて購入したNexusスマートフォン。米国での発表と同時に日本のGoogle Playで発売されたので、すぐに買いました。個人的に初めてのSIMロックフリー端末ということもあり、いろいろ苦労したのもいい思い出です。

 Nexus 5の「5」は5代目でもあり、5型(4.95型ですが)でもあり、という名前です。重量は130gと軽く、手に馴染む形でかなり気に入っていました。Nexus 4同様、LG Electronics製の端末です。

●Nexus 6(2014年10月、Motorola製、Android 5.0)

 GoogleはMotorolaを傘下に収めていた間、1台もMotorola製のNexus端末を出しませんでした。それが、中国Lenovoへの売却が完了することになって、初めてMotorola製のNexusを出してきます。それがこの「Nexus 6」、6代目にして6型ディスプレイのスマートフォンです。日本では、ワイモバイルが12月に発売しました。

●Nexus 9(2014年10月、HTC製、Android 5.0)

 「Nexus 9」は8.9型で、久しぶりにHTCが作ったタブレット。64bitプロセッサ(NVIDIA Tegra K1 Denver)を搭載した初めてのNexus端末です。OSは64bitアーキテクチャ対応のAndroid 5.0を備えていました。

 広い画面はAndroid 5.0で新登場の「マテリアルデザイン」を味わうのにちょうどよい感じでした。「Android 7.0 Nougat」にアップグレードできる最古の端末です。日本では2014年11月に発売されました。

●Nexus Player(2014年10月、ASUS製、Android TV)

 「Nexus Player」もNexus Qに匹敵する「あれは何だったんだろう?」な端末です。STB型のメディアプレーヤーで、OSは「Android TV」を備えています。ハードウェアはASUS製です。日本では2015年1月に1万2800円で発売されました。

 そういえば、Googleは「Google TV」というTVプラットフォームを立ち上げて、ソニーやLG Electronicsを巻き込んだ末、Android TVに統合したということもありました。ちなみにAndroid TVはまだ現役で、最近Xiaomiが「Mi Box」で採用しました。

●Nexus 5X(2015年9月、LG Electronics製、Android 6.0)

 いよいよNexusブランド最後のスマートフォン(その1)です。「5X」なのは5.2型だという意味もあるような、ないような……(XにはNexusブランドのコアという意味を込めたそう)。LG Electronics製の端末です。

 2015年9月の発表と同時に日本でも予約受付が開始されたので、私も買いました(今使っています)。初めてのUSB Type-Cポート端末ということで、たくさん持っているモバイルバッテリーやら充電ケーブルを使うのに変換ケーブルを買わねばならず、当時は短いケーブルがまだ出ていなくて結構苦労しました。

●Nexus 6P(2015年9月、Huawei製、Android 6.0)

 Nexus 5Xと同時に発表された「Nexus 6P」は、Nexusブランド最後のスマートフォン(その2)。6型(5.7型だけど)のディスプレイを採用しています。Pは「Premium」の頭文字から取ったそうです。中国HuaweiとNexusで組むのは、これが初めて(そして多分、最後)でした。

 128GBモデルもあったり、お値段もプレミアムだったりと、それまでの手軽に素の(バニラ)Androidをいち早く使えるNexusシリーズ、という位置付けから少しズレた感じでした。このころ既にPixelの構想が始まっていたのでしょう。

●Nexusよさらば

 10月4日のプレスイベント直前には、Pixelブランドの新しいスマートフォンだけでなく、Huawei製の新しい「Nexus 7(2016)」(仮)も発表されるといううわさがありました(結局、発表されませんでしたが)。

 一説によると、GoogleはPixelシリーズも最初はHTCではなくHuaweiに頼もうとしたけれど、企業ロゴを表示しないなどの条件をHuaweiが飲めずに実現しなかったとか。それでNexus 7(2016)も中止になったのかもしれません。

 個人的には「ユーザーの嘆きの声がGoogleに届いて、最後にNexus 7(2016)を出してくれればいいのに」と思ってはいますが、それもかなわなそうです。

 Pixelが日本で出たら買う気まんまんではありますが、看板機能である「Googleアシスタント」がまだ日本語に対応していないので、日本で出るのはまだ少し先になりそうです。それまで、Nexus 5Xを大事に使っていきます。

最終更新:10/9(日) 12:43

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