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星からの火星の約2倍大の「キャノンボール」放出、ハッブル宇宙望遠鏡が観測

sorae.jp 10/9(日) 9:00配信

NASAのハッブル宇宙望遠鏡が赤色巨星であるうみへび座V星の付近から放出された、巨大なプラズマの「キャノンボール」を捉えました。

キャノンボールの大きさは火星の約2倍ほどで、地球と月の間の距離を30分で通り抜ける速さで移動します。また、キャノンボールは8.5年おきに発生していることがわかりました。そして星の大砲が少なくとも400年間、発生し続けていたと見積もられています。さらに、元々あった星の質量のうち、少なくとも半分がすでに宇宙空間に放出されました。

NASAジェット推進研究所の天文学者Raghvendra Sahai氏は、「我々は以前のデータから、星から高速に流出するものがあるということを知っていました。しかし、我々が活動中の過程を見るのはこれが初めてです」とコメントしています。

恒星は寿命に近づくと、徐々に膨張しています。エネルギーが大きい恒星は膨張すると赤色巨星になりますが、中には膨張が止まらなくなる恒星があります。そうなると、恒星の持っていたガスが周りに流出してしまいます。これが質量放出という現象です。質量放出によって出たガスは、恒星の周りにしばらく残ります。このガスに紫外線が当たることで光って見えるのが惑星状星雲です。プラズマのキャノンボールは惑星状星雲の形成を説明できるかもしれないものであるとされています。

今回のケースのような現象は、まだ詳細には説明できない部分があります。キャノンボールが出ているように見える赤色巨星は、放出された材料なだけであって、原因ではないのです。その原因は降着円盤にあると、研究者は考えています。

本来、降着円盤は、赤色巨星が質量放出しきった後に残る白色矮星の周りにできる円盤です。では、なぜうみへび座V星に降着円盤があるのでしょうか。その答えは赤色巨星の周りを回る伴星にあります。「赤色巨星は降着円盤を持ちません。その周りを回る伴星がおそらく持っているのでしょう」と、Sahai氏は説明します。

伴星の周りにある降着円盤がキャノンボールを発生させる仕組みは、何百年間壊れずにあったことから、非常に安定的であると言えます。しかし、うみへび座V星とその周りの星はエネルギーを失い続けているため、活動範囲が縮小していきます。最終的にこれらの星はどうなるのか、まだ誰にもわかりません。

今後は、ハッブル宇宙望遠鏡で引き続き観測していくほか、チリのALMA望遠鏡も用いる予定です。

最終更新:10/9(日) 9:02

sorae.jp

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