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日本はいつから“ロングボールを蹴り飛ばす“チームになったのか 不安残るイラク戦で見せた攻撃の質

theWORLD(ザ・ワールド) 10/9(日) 20:50配信

オーストラリア戦は大丈夫か

6日に2018ワールドカップアジア最終予選でイラク代表と対戦した日本代表は、ロスタイムに山口蛍が得点を決めて2-1で勝利した。勝ち点3と1では大きく変わってくるため、とにかく勝てたことは大きい。しかし、この試合では日本の攻撃の質に疑問を感じる部分も多々あった。

何より目についたのは、攻撃の引き出しの少なさだ。イラクは序盤から全体をコンパクトに保ち、最終ラインも高く保とうとしていた。前線からのプレス自体はそれほど激しいものではなかったが、この相手に対して日本はロングボールを連発。攻撃に緩急をつけるためにロングボールを選択するのは悪いことではないが、日本はこの試合前半だけで28本も前線目がけてロングボールを蹴っている(ゴールキック、フリーキックは除く)。このうち味方に繋がった、あるいはセカンドボールを日本が拾ったケースは6回しかない。あまり効率の良い方法とは言えないだろう。

日本は最前線の岡崎慎司だけでなく、ウイングの本田圭佑と原口元気も相手ディフェンスラインの裏 を取ろうと駆け引きを繰り返し、両サイドバックもかなり高い位置を取る。それこそがヴァイッド・ハリルホジッチ監督の狙いなのだろうが、裏目がけて蹴るだけで特別なアイディアがない。しかもこれがそれほどチャンスに結びついていないのは考えものだ。前線、さらにはサイドバックまで高い位置を取りすぎてしまえば、センターバックの吉田麻也や森重真人はパスを出しづらい。 ロングパスしか選択できない状況だったとも言えるだろう。

結局日本は最終的に49本のロングボールを蹴っている。DF吉田麻也を前線に上げてからはロングボールも威力を発揮し、山口の得点のきっかけとなったフリーキック獲得に繋がったのは確かだ。しかし、日本のサイズなどを考えるとロングパスの割合が多すぎるのではないか。さらにこれとは別にサイドから味方の頭めがけて蹴ったクロスボールが13本あった。このうち4本はシュートまで結びついたが、これは後半に入ってイラクの足が止まり始めたことも影響している。

後半18分には吉田から本田にグラウンダーの縦パスが入り、それを本田が清武に落としてワンツーからチャンスを作ったシーンもあった。イラクの足が止まり始めていたのも影響しているが、これこそ近年の日本が見せてきたスタイルだ。

本田は試合後にもっと簡単に崩せると思うと口にしていたが、ただ前線に蹴り飛ばすだけでは難しいだろう。さらに11日の対戦相手はサイズのあるオーストラリアだ。今回のように終盤に吉田目がけてロングボールを蹴るスタイルもそれほど効果を発揮しないはず。

勝ち点3を獲得したのは大きいが、イラク戦でハリルホジッチが理想とする攻撃はいくつあっただろうか。内容的にはやや不安の残る試合となっ た。

http://www.theworldmagazine.jp/

最終更新:10/9(日) 20:50

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