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商品ポップに沖縄しま言葉 読谷ゆんた市場 英語や中国語も

沖縄タイムス 10/9(日) 9:30配信

 青ネギはビラ、ニラはチリビラー…。買い物かごを片手に、しまくとぅばをつい口にしてしまう店がある。沖縄県読谷村喜名にあるJAおきなわ読谷ファーマーズマーケット「ゆんた市場」だ。店頭で目を引くカラフルなポップ広告。標準語に加え、しまくとぅばでも商品名を表記する。制作するJA所属の古波倉夏実さん(25)は「実物を見て覚えられる『食育』です」。客や生産者に好評だ。(政経部・又吉嘉例)

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 広々とした店内は、地元の新鮮な農畜産物や加工品などがぎっしりと並ぶ。古波倉さん制作のポップは売り場の約4割を占める県産野菜や精肉コーナーで客を呼び込む。

 同村出身の古波倉さんは今年5月からJAおきなわゆんた支店で働き始めた。専門学校でグラフィックデザインを学んだのを生かし、支店内のお知らせにイラストを添えた。それが松本正則支店長らの目に留まり、ファーマーズのポップ作成につながった。

 古波倉さんはポップにしまくとぅばも表記することにした。実家は民泊で修学旅行生を受け入れ、夕食の買い物先はゆんた市場。「地元の人が実物を前にしまくとぅばや島野菜を教えたら、生徒も覚えるのでは」

 野菜のしまくとぅばでの呼称が分からず上司や農家に教わった。中国人観光客や村在住の米国人もよく訪れるため、中国語と英語も併記。トウガンはしまくとぅばでシブイ、英語でwinter melon、中国語で冬瓜(ドングヮ)だ。

 精肉コーナーでも、豚三枚肉はハラガー、腕前肉はグーヤヌジー、ロースはボウジシなどのポップが並ぶ。「ゆんた市場では私も豚肉の解体を初めて見た。食育により特化した施設になれる」。古波倉さんは自作のポップが興味の入り口になればと願う。「しまくとぅばはまだまだ勉強中だけど、これからも地元農産物をポップで紹介します」とほほ笑んだ。

 観光中に同店を訪れた東京都の会社員、高橋伸幸さん(53)はポップに「標準語と全然違うことが分かって面白い」と興味深そう。同村の観光施設職員、比嘉ヒデ子さん(67)は「うれー、うちなーぐちやさ、となる。誇りあるしまくとぅばをみんな覚えてくれたらいいですね」と期待した。

最終更新:10/9(日) 9:30

沖縄タイムス