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[プリンスリーグ北海道]札幌U-18が優勝、1年でのプレミア復帰目指す

ゲキサカ 10/9(日) 18:47配信

[10.9 高円宮杯プリンスリーグ北海道第14節 旭川実高 1-3 札幌U-18 浜厚真野原公園サッカー場Bコート]

 オレたちは、あの舞台に戻る――明確な意思を持つ北海道のエリート集団が、最初のハードルを乗り越えた。高円宮杯U-18プリンスリーグ北海道は9日に最終節を行い、首位の北海道コンサドーレ札幌U-18は3-1で旭川実高を下して6年ぶり8度目の優勝を飾った。

 2位との勝点差が3で、引き分け以上が自力優勝の条件でキックオフを迎えた札幌U-18は、開始2分で2年生FW佐藤大樹が先制点を挙げた。左へパスをはたくとゴール前に入り込み、FW下田友也のクロスを頭で合わせてゴールネットを揺らした。

 途中で豪雨が降り、降り止んだ後は強風にさらされるなど落ち着かない天候の中で行われた試合は、そのまま1点差の拮抗したゲームとなったが、終盤に慌ただしくなった。札幌U-18は後半35分、右サイドで得たFKを佐藤が得意の左足でキック。相手DF裏に走り込んだ選手たちは誰もボールに触れなかったが、相手GKの反応が遅れてそのままゴールに入り、追加点となった。

 通算11ゴールで得点王に輝いた佐藤は「立ち上がりの時間帯は、チームとして大事にしていたので、自分がゴールを挙げられて嬉しい。あれで試合の流れはつかめたと思った。昨年はサイドハーフで攻守に貢献できず、どうすればいいのかと思った。今年やっているFWは、やりたかったポジションだし、結果も残せて来ているので、来年も同じようにゴールに絡みたい」と1年をかけて磨いて来た得点感覚に自信を見せた。

 エースFW菅大輝は、トップチームに帯同しており、この日もトップの練習試合に出場するためU-18の試合は欠場。菅不在の中での戦いで下級生が結果を残したことは、チームにとって収穫だ。直後の37分、旭川実は左からのクロスに飛び込んだ高貝樹幹が1点を返したが、札幌U-18は41分に途中出場のMF野上誠が追い風を生かした豪快なミドルシュートを決めて勝利を決定付けた。

試合終了と同時に優勝が決まったが、チームを覆っていたのは爆発的な歓喜ではなく、安堵感だった。札幌U-18は2011年に新設された最高峰プレミアリーグの初年度参加チームとなり、プリンス北海道を「卒業」。プレミアリーグでEASTの初代王者に輝くなど北の雄として存在感を放って来たが、昨季は低迷。2004年から長く指揮を執って来た四方田修平前監督がシーズン途中にトップチームの監督に就任したため指揮官が変わるなど変化の大きい1年を耐え切れずプレミアEASTで9位に沈み、プリンスリーグへの降格を余儀なくされた。

 主将を務めるDF濱大耀は「敗戦から始まって難しい試合が続いた。プレミアから降格して、ウォーミングアップからダルさが出たり、気持ちが表に出なかったりする時期もあったけど、声をかけてやって来た」と試合のレベルが変わる状況でモチベーションを保つのに苦労した時期があったことを明かした。ヒリヒリとしたプレミアリーグの舞台にチームを戻したいという思いは、強い。濱は「参入戦では2つ目の試合のことは考えず、初戦に臨みたい。自分たちの目指すサッカーをできないかもしれないけど、プライドを捨ててでも勝ちにこだわりたい」と参入戦にかける強い意気込みを明かした。

プリンス北海道を優勝した札幌U-18は、12月に行われるプレミアリーグ参入戦に出場する。参入戦には各地域のプリンスリーグ上位計16チームが参加。4ブロックに分かれてトーナメント戦を行い、各ブロックの優勝チームが昇格権を獲得する。川口卓哉監督は「勝って、きっちりと優勝を決められて良かった。プリンスリーグでは攻撃時間が長いが、プレミアや参入戦では違うと思う。特にJユース勢との戦いには注意したい。参入戦の直前に中国で行われるU-19世代の国際大会に出場するので、1学年上の相手と厳しい試合を行って、その感覚で参入戦に臨みたい」とプレミア復帰ロードを描いた。札幌U-18にとっては、プリンスリーグに戻り、あらためてプレミアリーグの価値を思い知った1年だ。今季で引退する3年生も、来季の舞台を高めたい下級生も、プレミア復帰で今年の戦いを完結させたい思いは、同じ。まずは、北海道を制した。残る2試合にすべてをぶつけるのみだ。

(取材・文 平野貴也)

最終更新:10/10(月) 9:21

ゲキサカ