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新スマホ「Pixel」に見るGoogleの戦略、海外メディアはどう伝えたか

ZUU online 10/10(月) 17:10配信

Googleが10月4日に発表した新しいスマートフォン「Google Pixel」。これからのGoogleがどこを目指しているのかが伝わってくる。

■スマートフォン最高クラスのカメラ搭載

Pixelで最も驚きを持って迎えられた機能として、カメラが挙げられる。

デジタルカメラの性能評価を主に行っている「DxOMark Mobile」の測定では、スマートフォンに搭載されたカメラとしては現状での最高点(89点)を与えている。1230万画素という画素数は一見普通に思えるが、暗い所でも良く映るようにノイズを防ぐ設計をなされているため、画素数以上の性能があるとされてこの高得点につながっている。

基本性能としては、CPUにSnapdragon821、メモリ4GB、5インチの有機ELディスプレー(上位モデルのXLでは5.5インチ有機ELディスプレー)、アルミの筐体を持ち、性能的にはミドル~ハイエンドの中間に存在する。OSは最新版のAndroid7.1が搭載される初めての端末となる。

■新しいサービスに見えるGoogleの戦略

AppleのiPhoneのように、PixelはGoogleがハードウェアもソフトウェアも手掛ける「純正」という強みがある。今回の発表会は「Made by Google」と銘打ち、自社が進めるサービスとハードウェアとの融合を提唱している。

新しい音声入力システム「Google Assistant」や、VR(バーチャルリアリティ)プラットフォーム「DayDream」への対応を行い、これらのサービスにユーザーを誘導していこうという姿勢である。

「Google Assistant」はAI(人工知能)技術を活用したサービスであり、ユーザーの行動パターンからお勧めのレストランを紹介したりすることが可能となる。AppleのSiriと競合するサービスと言える。

また既存のサービスでもあるGoogleフォト(クラウド上の画像データ保存サービス)に関しても、Pixelユーザーは容量無制限で使用可能だ。これには容量が大きな動画も含まれ、4Kのようなとてつもなく大きな動画でさえも無制限で利用できることを意味する。つまり、PixelをGoogleの各種サービスの入り口として活用し、AIやVRといった新しい技術をバックボーンに持った新しいエコシステムにユーザーを誘導しようとしている点は明白だ。

このようなエコシステムでユーザーを囲ってしまい、その恩恵を共に享受しようとする姿勢はAppleも同様だが、実際のユーザー数(端末数)としてはiPhoneよりもはるかに多いAndroidスマートフォンで考えている点は、数の理論で考えれば経済に与えるインパクトは決して小さなものではないだろうと指摘されている。

■高く感じる価格設定

ところが海外メディアにおいては、「Pixelの価格設定は高すぎるのでは?」という声も出ている。

Webサイト「9to5 Google」では、32GBモデルの649ドルからという価格帯は、「決して安くない」という評価が与えられている。Googleが開発・販売していたNexusシリーズは、そこそこの性能だが低価格というコストパフォーマンスの良さが受け入れられていた部分もあるため、Nexusシリーズの後継として登場したPixelでもその路線を継承すると考えていた人にとっては、価格面でお買い得感は無いということなのだろう。

そして今のAndroidスマートフォンは、低価格でも標準的な機能を備えているため、最新のGoogleのサービスに興味が無く、普通の電話の延長として使いたいと考えている人にとっては、価格という部分は無視できない部分だと指摘されている。

■旧モデルからの継続性を指摘する声も

旧シリーズのNexusのユーザーに対しての救済措置があまり用意されていない……という指摘もある。

先述の「9to5 Google」では特にこの部分を強調しており、せっかくGoogleに対するロイヤリティを持ってNexusを購入したユーザーにとっては、新サービスを使うにはPixelへの買い替えを要求され、不親切であると指摘している。

そして、新しいサービスはほとんどクラウド(サーバ)側に依存しており、それを実現させるためにはソフトウェアが端末にインストールされれば実現する可能性はあるのに、GoogleはPixelを売りたいがためにそれをしないという指摘まである。

■良い点は「カメラと新サービス」、悪い点は「コスパとハード・ソフトのバランス」

音声認識サービスはAppleでもマイクロソフトでも施行されているトレンドだが、それはインターフェース部分に過ぎず、そのバックボーンにあるビッグデータを解析するAI技術は、各社の思惑が入り乱れる。この部分は技術の買収合戦となっており、どのサービスがどの新規サービス(往々にしてベンチャー企業だ)を買収するかは注目しておいたほうが良いだろう。

そしてハードウェアは高性能カメラが搭載され決して悪い評判ではないが、新しい技術がPixelだけにしか解放されていないという部分で批判を受けている。

カメラは確かに高評価だが、それ以外には目新しい技術革新が無いのに、比較的価格が高めに設定されている部分も見逃せない。

日本では発売未定だが、格安SIMと組み合わせて販売するには高価格であり、組み合わせとしては良くないのかもしれない。Googleの新サービスも含め、発売してからの評判には注目していきたい。(ZUU online 編集部)

最終更新:10/10(月) 17:10

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