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福祉避難所確保の市町村 応援体制整備2割のみ

福島民報 10/10(月) 10:15配信

 災害時に高齢者や障害者らを受け入れる福祉避難所を確保した福島県内の市町村は3月時点で51市町村と東日本大震災前の平成22年の11市町村から大幅に増えたが、緊急時の応援体制を整えたのは人的支援で11市町、物資支援で12市町村と全体の約2割にとどまる。人口流出や過疎化などで人材や事業所が不足し、地域だけで応援体制をつくるのは難しい背景がある。県は福祉人材派遣の広域連携など新たな対策の検討に入る。

 県などが9日までに福祉避難所について3月現在の市町村の指定状況をまとめた。福祉避難所は高齢者施設など設備の整っている社会福祉施設が指定されている。震災前の22年3月は11市町村だったが、震災や東京電力福島第一原発事故直後に福祉避難所がなく震災関連死などの問題が明らかになって以降は国、県が市町村に指定を促し、今年3月には51市町村が確保した。指定施設は22年は37カ所だったが、今年3月は359カ所に増えた。
 内閣府のガイドラインは施設に避難した高齢者ら10人につき、社会福祉士ら生活相談員一人の配置を目安にしている。11市町が地元の社会福祉協議会や介護事業者などと協定を締結し、災害時に専門職員を派遣してもらう体制をつくった。近く締結するとした自治体もあるが、「検討中」「今後詳細を決める」との答えが目立った。地域で人材が不足し、締結に至らない市町村があるという。
 ガイドラインでは福祉避難所への車椅子や紙おむつなど福祉機器、備品の配備も必要としている。地域内の事業所数に限りがある上、県内は広域のため、災害発生時の輸送の難しさを心配する声が出ている。
 県は市町村へ応援協定の締結を呼び掛け、市町村や地域の枠を超えた広域連携の在り方について全国の事例を参考に検討する。他県と福祉職員チームを派遣し合う体制づくりを視野に入れ、国に新たな支援制度の創設も求める考えだ。

福島民報社

最終更新:10/10(月) 10:19

福島民報

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