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性格俳優から顔面俳優へ ハリウッドで一番“ぽかぁ~ん”が似合うニコラス・ケイジの底力

dmenu映画 10/10(月) 10:00配信

ある時は売れないアル中脚本家、ある時は亡霊に悩まされる救命士、ある時はマンドリン弾き、ある時は天使、ゴーストライダー、モト冬樹共演NG俳優、そしてパチンコメーカー名を叫ぶ外国人……これらすべてを体現してきた稀代のハリウッドスターこそ、ニコラス・ケイジその人にほかならない。アメコミマニアで特撮邦画とカルト映画をこよなく愛する52歳。日本から取り寄せた1.5メートルの巨大ガメラ・フィギュアを自宅玄関に置く、正真正銘のグッド・ガイだ。

ここ数年は、映画『リービング・ラスベガス』(1995)での初オスカー受賞の栄光もかすむ小規模作品やB級映画、珍級映画への出演が目立つが、しかしそのすべてに全身全霊で挑み“俺印”を刻印する。そこが昔取った杵柄的な役どころばかりを演じるオールドスターとの一番の違い。しかも毎年必ず出演作品が日本公開およびソフトリリースされており、大手ビデオレンタル会社の高回転率ソフトの上位には必ずニコケイが食い込んでくるとも聞く。

エルヴィス・プレスリーの娘と結婚してすぐに離婚するなど女性関係は毎度のこと上手くいかないが、男と男の契りには熱い。カルト映画好き友達ジョニー・ラモーンの死後には、彼の念願の夢でもあった1973年のイギリス映画『ウィッカーマン』のリメイクをニコケイ自らがプロデュースし、主演も兼ねた。蓋を開けてみたら最低映画賞5部門ノミネートというシビア過ぎる現実もあったが、批評ほど時代に左右されるものはない。愚直さと熱量、そしてイケメンとは到底いえない、しょぼくれフェイスから醸し出される“一生懸命さ”。それらがデヴィッド・リンチ監督やポール・シュレイダー監督、ロブ・ゾンビ監督らツウの映像作家および映画マニアの心を捉えて離さないのだ。

マンネリを嫌うかのように様々な役どころを演じてきたニコケイだが、俳優としての真価を発揮するのは、不条理な状況に巻き込にっちもさっちもいかなくなったとき。顔全体の筋肉が重力に完敗したかのように垂れ下がり、つぶらな瞳は明後日を見つめる。“ぽかぁ~ん”という苦悶の心境音を見事に顔面上に表出させ、そこに悲哀も滲ませる。これは意識して習得したというよりも、重ねた年輪と生き様のなせる技。この“ぽかぁ~ん”こそ、ニコケイがニコケイであるというアイデンティティの表れなのかもしれない。

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最終更新:10/10(月) 10:00

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