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原発への不安浮き彫り 玄海再稼働反対50.8% 県民意識調査

佐賀新聞 10/10(月) 12:03配信

 佐賀新聞社が実施した県民世論調査で、九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の再稼働に反対と回答したのは約半数で、賛成より10ポイント以上多かった。同じ質問で東京電力福島第1原発事故以降、昨年は初めて賛成が反対を上回ったが、再び逆転した。玄海原発の審査が最終盤を迎えて再稼働の判断時期が迫る中、4月には熊本地震もあり、原発に対する県民の不安が改めて浮き彫りとなった。

 再稼働に反対は50・8%で前年の45・3%から5・5ポイント増えた一方、賛成は39・3%と同46・8%から7・5ポイント減った。男女別では、男性が賛成50・7%で反対の45・0%より多かったが、女性は反対が55・6%と賛成29・9%を25・7ポイント上回った。年代別では、10~30代は賛成が多かったのに対し、40~70代以上は反対が上回り、世代間の違いも浮かび上がった。

 九電が再稼働を目指す玄海原発に関し、原子力規制委員会は現在、九電の原子炉設置変更許可申請の補正書提出を受けて審査書案を作成している。パブリックコメントを経て年内にも「合格」を出す見通し。その後は地元同意の手続きが本格化するが、「地元」の範囲は国、県、九電も明確にしていない。

 再稼働の賛否を地域別(16市郡)でみると、玄海原発が立地する東松浦郡など4市郡で賛成が反対を上回った。隣接する唐津市、30キロ圏内にあり市長が再稼働に反対している伊万里市、人口が最も多い佐賀市など12市郡は反対が多かった。

 職業別では農林漁業、会社員、学生で賛成が多く、商工業・自営、公務員、団体職員、専業主婦などは反対が上回った。

 一方、将来の原発の在り方に関し、「即座にゼロ」と回答したのは8・7%だった。「将来的にゼロ」が最も多く38・8%、「減らして維持」「現状維持」が同率で23・6%、「今より増やす」が2・8%と続き、現実的な選択として現時点での再稼働には“容認”とも読み取れる。

 再稼働に関し山口祥義知事は、原子力政策としては容認するが、玄海原発については国から相談があった後、他県の事例も参考に県の考えを整理する方針。17日に県内市町の首長が集まる会合で意見交換するほか、有識者らで構成する第三者委員会の設置を検討しており、幅広く県民の意見を聞く姿勢を示している。

 県民世論調査は9月30日~10月2日に実施し、618人から回答を得た。

最終更新:10/10(月) 12:03

佐賀新聞