ここから本文です

「今まで改良しなかったのか不思議」 人身事故ワースト交差点、汚名返上へ 佐賀

佐賀新聞 10/10(月) 20:30配信

全方向に信号 11日切り替え

 佐賀県を貫く国道34号の交差点で人身事故件数が最も多い前満江交差点(小城市牛津町)の改良工事が終わり、11日に通行形態を切り替える。複雑で分かりにくかった形状を単純化し、全ての方向に信号機を設置した。事業主体の国土交通省九州地方整備局佐賀国道事務所は、人口10万人当たりの人身事故率が4年連続で全国ワーストになっている県内の状況を踏まえ、汚名返上に向けた一つの手だてにしようとしている。

 前満江交差点は4車線の国道34号が大きくカーブする地点に、2車線の国道207号(旧国道34号)が合流するY字路交差点。幹線道と旧道をつなぐ取り付け道路が3本あり、複雑な形になっている。信号機は幹線道路沿いにしか設置されておらず、「県内でまれにみる危険な変形交差点」(小城警察署)という。

 国道事務所によると、この交差点での人身事故件数は2011年から14年の4年間で58件に上り、管轄内では最も多かった。次いで多かったのは国道202号の二里大橋交差点(伊万里市)で37件だった。

 前満江交差点での事故原因は大半が追突だった。特に、武雄方面へ合流する旧道側には一時停止線があるだけで、幹線道の手前で停車した車に後続車が衝突するケースが相次いでいた。改良整備事業では幹線道へのつなぎ道路をなくし、単純なT字型に変更、信号機も3方向に取り付ける。

 近くに住む塾講師の男性(34)は「これまでは非常に複雑な上に、旧道から佐賀方面へ右折できない不便な交差点だった。あれだけ事故も多発しながら、なぜ今まで改良しなかったのか不思議」と話す。国道事務所に長年、改良整備の申し入れをしてきた小城署は「事故多発地帯でありながら死亡事故など重篤な案件がなかったため、予算の都合上、後回しになっていたのでは」とみている。

 国道事務所は、前満江交差点に加え、事故が多発している武雄市と三養基郡みやき町の変形交差点も改良する予定だ。「追突事故は基本的にはドライバーの不注意によるもの。ただ、変形交差点に差し掛かり、不注意を誘発しているとしたら、交差点を改良する以外に防ぐ手だてはない」と話している。

最終更新:10/13(木) 13:46

佐賀新聞