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“カオスな家”はアイデンティティー 戸田の派手な家、自分でアート

埼玉新聞 10/10(月) 10:30配信

 派手な色使いと個性的な装飾から「カオスな家」などと呼ばれている埼玉県戸田市本町の大谷和夫さん(68)の自宅。理由を尋ねると、戦前に建てた家に大谷さんなりのリフォームを施した結果で、「これはアイデンティティーの証明だよ」と話す。

 この家は2軒長屋で、母と2人で暮らしている。20年ほど前、亡くなった妻の親から建て替えを提案された。しかし、慣れ親しんでいたことや予算などを考慮した結果、基本的に自分で直すことにした。

 屋根などはロイヤルブルーで塗装。海が好きなことからこの色を選んだ。雨どいなどのピンク色は、同色を使った大好きなイタリアの街をテレビで見て「インスピレーションが湧いたから」という。

 家を囲う塀にはアグネス・ラムの水着写真の切り抜きが何枚も貼られている。出版関係の仕事をしていた時に手に入れた写真をコピーしたもので、「やっぱりセックスシンボルだから」と笑う。ほかにも鏡や国旗、おもちゃ、仮面などジャンルにとらわれない物が無数に飾られている。

 普通の修繕をしなかった理由を聞いた。「これは一種のアートだから」とニヤリ。意味がよく分からないのでもう一度質問すると、自信たっぷりに「大震災の時だって何も倒れなかったよ」。

 大谷さんの会話には「ジャポン、これはね」「違うんだよベイベー」と、英単語やロシア語などが交ざる。羽振りが良かったころに行っていた飲食店の外国人から学んだらしい。ちなみに「英語はできない」とのこと。

 屋内の壁などには、大好きな2人の孫の写真がびっしりと100枚以上貼ってある。孫の話題ではそれまでのひょうきんさは落ち着き、はにかみながら話を続ける。

 2時間ほどユーモアたっぷりにしゃべり続けた大谷さん。最後は「今の家はアイデンティティーがないね。俺はいいこと言う、天才バカボンと呼ばれるんだ!」と大笑いして締めた。

最終更新:10/10(月) 10:30

埼玉新聞