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[社説]でたらめ環境評価の雪岳山ケーブルカー

ハンギョレ新聞 10/10(月) 17:44配信

 韓国の雪岳山(ソラクサン)の「五色ケーブルカー」事業をめぐって地元自治体と国当局のゴリ押しが続いている。今回は環境影響評価の主要内容がでたらめだったという事実が明らかになった。

 江原道襄陽郡が環境部に提出した環境影響評価の草案や本案を「共に民主党」のソ・ヒョンス議員が調査した結果によると、「陸上動物の現地調査表」に標高や座標の情報が表記されていないものが67件のうち55件に達していたことが分かった。調査日のみが記されていて調査表自体がないものも5件あった。評価書が事実上操作されたわけである。また両生・爬虫類や魚類の専門家が哺乳類の調査を引き受けている一方で、哺乳類の専門家が植物相や植生を調べたりしていたことも確認された。こうした不十分な評価書を作って、いったい何を評価したというのだろうか。これに先だって正義党のイ・ジョンミ議員は、この環境影響評価書に外部専門家として参加したように記載されている専門家が、実際には参加していなかったことが確認されたと発表している。環境部は直ちに環境影響評価書を差し戻すべきである。

 雪岳山・五色ケーブルカー事業は、雪岳山国立公園の五色地区から大青峰の頂上1・4km地点までの3・5km区間にケーブルカーを設置する事業だ。この地域は絶滅危機野生動物1級に指定されている天然記念物であるカモシカの棲息地だ。また一帯の山間部はユネスコの生物保存地域であり山林遺伝子保護区域でもある。このような点を考慮して、2012年と2013年に環境部の国立公園委員会はケーブルカーを設置してはならないと決めたことが2度もある。ところが2014年10月に朴槿恵(パク・クネ)大統領がケーブルカーの設置推進を指示して、あらゆるごり押し論理とでたらめ報告が持ち出されてきた。結局、国立公園委員会は2年で自らの決定をくつがえし、環境部は昨年8月カモシカを含む絶滅危惧種保護対策構築などの条件を付けて承認決定をした。

 しかしその後も騒ぎは収まる気配がない。今年7月には雪岳山ケーブルカーの経済的委託研究報告書を勝手に書き変え、地域経済への波及効果が大きいかのように誇張した疑惑で襄陽郡の公務員二人が起訴されもした。同郡は2018年の平昌冬季オリンピックに合わせて同ケーブルカーの設置事業を完了する計画だ。しかしこの事業は開発に便乗して成された環境破壊事業であることが明らかになっている。政府は事業承認を今からでも撤回すべきである。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:10/11(火) 16:39

ハンギョレ新聞