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米雇用率に疑問 実際の失業率は10%?1億人の非労働者が除外

ZUU online 10/11(火) 7:10配信

8月にはいり拡大の勢いに鈍りがでた米国の雇用市場で、公表されている数字の信ぴょう性に疑問を唱える声が聞こえ始めている。

米労働統計局(BLS)による月統計はあくまで表面上の失業率を予測したもので、実際の数字は2倍近いというのだ。また現在9400万人と推定されている15歳以上の無職者は、今後4年間で1億人を突破し、その後も増え続けるとの見方が強まっている。

■人口増加、高齢化で非労働者数が拡大

米国では6つの測定法から失業率が弾きだされている。公式な発表の際に用いられている「U3」は16歳以上の国民を対象に民間の労働人口力率を算出したもので、就業意欲喪失者(過去4週間は雇用口を探していない非労働者)や病気・年齢制限・定年退職など、何らかの事情で職を探していない非労働者は含まれていない。また短時間勤務のパート労働者なども統計から除外される。

対する「U6」にはこれらの非労働者・短時間勤務者を含め、すべての頭数が反映されている。つまり表面をなぞっただけの「U3」よりも、「U6」の方がより正確な米国の雇用事情を測定していることになる。

それぞれの数字の差を見てみると、「U3」による失業率は2014年9月以降5%台にとどまっているが、U6は今年8月の時点でも9.6%という高い数字だ。そしてこの数字は急増傾向にあるという。

米労働局のデータによると、U3の対象外である就業意欲喪失者を含む非労働者数が、2015年には9200万人に達している。16歳から25歳までの層の約半分から5分の1は、就学あるいは職業訓練中といった事情でU6に属しているが、61歳以上の層になると定年退職が一気に増える。

米国でも人口増加と高齢化が進んでいる背景を考慮すれば、U6層が今後急増することは確実だ。米経済が安定すればするほど余生をのんびり過ごす経済力を持った早期退職者が増え、その一方で増加を抑えるために雇用口を拡大していくことが必須となる。

実際の労働力は2008年の経済危機を境に年々下降の一路をたどっており、現在は62.8%までおちこんでいる。低賃金・低技術職が労働力の主流となっている点に懸念を示すエコノミストも多い。

クリーンエネルギーなどの事業を拡大することで雇用創出を狙うヒラリー・クリントン氏と、海外製品への課税などから自国内の雇用を増やすというドナルド・トランプ氏。果たしてどちらの政策が効果をあげるのだろう。(ZUU online 編集部)

最終更新:10/11(火) 7:10

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