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腹をくくった?トランプ氏 撤退論浮上もテレビ討論会で攻撃的姿勢

THE PAGE 10/11(火) 16:00配信

 米大統領選の民主党候補であるヒラリー・クリントン前国務長官と、共和党候補のドラルド・トランプ氏による第2回テレビ討論会は、第1回に引き続きクリントン氏が優勢だったと米メディアで報じられています。直前には、11年前に録音されたトランプ氏の性的な発言も問題になり、保守陣営からも大統領選からの撤退を促す声が出ていました。今回のテレビ討論から見えたものは何なのか。11月8日の本選挙に向けた展望と合わせて、アメリカ研究が専門の慶應義塾大学SFC教授、渡辺靖氏に寄稿してもらいました。

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撤退論を明確に否定

 米大統領選まで1か月を切り、候補者討論会も10月19日(米時間、以下同)の第3回目を残すのみとなった。

 6月に記した(https://thepage.jp/detail/20160608-00000004-wordleaf)ように、選挙のファンダメンタルズ(基本環境)という点ではヒラリー・クリントン氏(民主党)が優位にある。7月の党大会(https://thepage.jp/detail/20160729-00000023-wordleaf)も民主党の方が完成度は数段高かった。9月に入ってもクリントン氏の方が支持率は高かった。1952年以降、「労働者の日(Labor Day、9月の最初の月曜日)」の時点でリードしていた候補が負けた例はない。その後、クリントン氏の健康問題などもあり差は縮まったものの、ドナルト・トランプ氏(共和党)も税金逃れ疑惑、トランプ財団の違法募金、そして女性蔑視発言など失点が相次いだ。2回の候補者討論会を終えても、トランプ氏は起死回生の決定打を放てないでいる。

 それどころか、ワシントン・ポスト紙が女性に対する猥褻な会話を記録したビデオを10月7日夜に公開するや、ジョン・マケイン上院議員など20人以上の共和党の有力議員から支持撤回が相次いだ。保守系の有識者や新聞からは選挙戦から下りるよう求める声も挙がっている。前代未聞の事態だ。

 もっともトランプ氏は選挙戦からの撤退を明確に否定している。仮に撤退するとしても、すでに多くの州で期日前投票が始まってしまっている。白人労働者層を中心とするトランプ氏の熱心な支持者は撤退への圧力に猛反発するだろう。劣勢ムードにある選挙戦、しかも一か月前に、分裂状態にある共和党のピンチヒッターを買って出る奇特な政治家はいないだろう。4年後の大統領選で有望視される政治家(ポール・ライアン下院議長、テッド・クルーズ上院議員、ジョン・ケーシック知事、副大統領候補のマイク・ペンス知事など)であれば尚更だ。

 こうした事態をトランプ氏がどう受け止めているかは分からない。

 ただ、10月9日の第2回目の討論会を見るにつれ、トランプ氏は腹をくくったような印象も受けた。つまり、まだ態度未決の浮動層、第3党(リバタリアン党や緑の党)に傾いている有権者、トランプ氏から離反しつつある共和党の主流派などの支持拡大に消極的で、自らの熱心な支持者をつなぎとめることに専心しつつあるのではということだ。

 当然ながら、それでは大統領選の勝ち目はない。ただ、全米に1400万人(全米の有権者の約6%)いるとされる熱心な支持者の支えがあれば、今後も政治的な影響力を保持できるし、新たな事業(例えば、保守系のコンテンツ配信など)を立ち上げることも十分可能だ。事実、トランプ陣営には保守系メディアの大物――セクハラ疑惑でFOXニュースを追われた前最高経営責任者(CEO)のロジャー・エイルズ氏やニュースサイト「ブライトバート・ニュース」のスティーブン・バノン会長を ―― 助言役や幹部に招いている。

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最終更新:10/11(火) 16:32

THE PAGE

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