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【日本株投資戦略】決算発表直前!上昇期待の「好業績銘柄」はコレ!?(中小型株編)

ZUU online 10/11(火) 10:20配信

2016年度・後半の株式相場がスタートしました。10月は下旬から3月決算銘柄の「中間決算」が本格的な発表シーズンを迎えます。株式市場の関心も、「中間決算」で好業績が期待される「好業績銘柄」に向かうと考えられます。

そうした考え方のもと、前回の「日本株投資戦略」では、「中間決算」で好業績が期待される銘柄を主力株(時価総額1千億円超)の中から抽出し、ご紹介しました。それらの銘柄は、株式市場全般が堅調なこともありますが、おおむね好調に推移しているようです。

今回の「日本株投資戦略」では、「中間決算」で好業績が期待される銘柄について、主力株以外の「中小型株」の中から抽出し、ご紹介することとしました。

■昇期待の「好業績銘柄」(中小型株)はコレ!?

さっそく「中間決算」で好業績が期待される「好業績銘柄」を、中小型株の中から抽出してみたいと思います。抽出条件は以下の通りで、その結果を表1に掲載しています。

(1)時価総額1千億円未満の上場銘柄(ここではそれらを「中小型株」と表現しています)
(2)3月決算銘柄(金融関連銘柄を除く)
(3)純利益を予想するアナリストが2人以上
(4)過去4週間で予想EPSの市場コンセンサスが増加
(5)2018/3期(来期)に営業増益が予想されている銘柄
(6)8月末以降の株価上昇率が0%超20%未満

上記の(1)~(6)をすべて満たした銘柄について、(4)の増加率が大きい順にご紹介しています。

今回の抽出条件の中でも、(4)がポイントであると考えられます。2017/3期(今期)に増益が見込める銘柄ではなく、足元でアナリストの評価が上がっている銘柄を「好業績」の条件としたことが特徴です。今期の増益率を条件とした場合は、円高が逆風となる輸出業種がはじかれてしまいやすいためです。そのため、今期に営業減益が予想されている銘柄も含まれることになりました。

なお(6)については、主力銘柄に比べて流動性が低くなる分、大きく変動しやすい銘柄が増えると考えられるため、値上がり率の上限を高めにしています。また、相場全般が堅調さを取り戻す中で、株価が下落しているのも「問題含み」である可能性があり、少しでも値上がりしていることを条件としてみました。

表1:上昇期待の「好業績銘柄」(中小型株)はコレ!?

ニチハ <7943>
アルパイン <6816>
イーエムシステムズ <4820>
JVCケンウッド <6632>
日本板硝子 <5202>
本多通信工業 <6826>
アイダエンジニアリング <6118>
鴻池運輸 <9025>
ハーツユナイテッドグループ <3676>
第一稀元素化学工業 <4082>
MARUWA <5344>
寿スピリッツ <2222>
ライト工業 <1926>

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。2017/3期および2018/3期の予想営業利益は、Bloombergが集計した市場コンセンサス。予想EPS4週変化率は、アナリストの予想EPSについての市場コンセンサスが4週前に比べ何%上昇したのかを示しています。データは10/6現在。

前回の「日本株投資戦略」でもご説明したように、決算発表ではアナリストや会社側の予想した利益に対し、実績数字が上回るかどうか、会社側は業績予想を修正するかどうか等が大きなポイントになります。

発表した利益数値等がアナリストまたは会社予想を上回り、さらに会社側の業績予想上方修正があれば、株価が上昇する可能性が膨らみます。逆に、利益数値等がアナリストまたは会社予想を下回り、さらに会社側の業績予想下方修正があった場合、株価は下落する可能性が大きくなります。

決算発表を前にして、日本経済新聞等から、企業業績に関する観測記事が出るケースが増えてきます。そうした掲載記事から業績の変動を織り込む形で株価が変動するケースもあるので注意が必要です。そして、投資を検討またはすでに保有している銘柄の業績変動に備えるべく、少なくともそうした銘柄の決算発表日についてはチェックしておくことをお勧めしたいと思います。

■「好業績銘柄」(中小型株)の投資ポイント

ここでは表1に掲載された上位5銘柄について、投資ポイントをチェックしてみたいと思います。

ニチハ <7943> は窯業系建材大手です。9/15に17/3期の予想連結営業利益を、それまでの92億円から112億円(前期比32%増)に上方修正するなど業績は好調です。チャート的にも上昇傾向が続いており、6/24の安値を2倍にした2,742円が大きな節目になる可能性がありそうです。仕入れ先(Bloomberg調べ)のナトコ(4627)の業績も第3四半期までは好調なようです。

アルパイン <6816> はカーナビや車載AV等の大手で、電子部品大手のアルプス電気(6770)が全体の40%を握る大株主です。今期の前提為替レートについては期初に1ドル110円、1ユーロ125円でみていましたが、円高の進行を受けて、上期は1ドル105円、1ユーロ115円に修正し、営業利益も上期予想12億円を6億円に、通期予想45億円を39億円に下方修正(7/27)しています。

株価は6/28に885円の安値を付けましたが、円高一巡もありその後は上昇しています。ただ、昨年6月の高値2,729円に対してはいまだ半値程度の水準です。IBMと組んで運転手の癖を把握するシステムを開発しており「自動運転関連」としても活躍余地があります。

イーエムシステムズ <4820> は調剤薬局向けにデータ管理システムを提供しています。電子カルテの開発も行っています。業績は好調で、第1四半期の営業利益は5.17億円(前同期比192%増)でしたが、通期では20.5億円(前期比10.1%増)の予定であり、業績予想上方修正も可能なペースで進捗しているようです。それでいて予想PERは16倍前後と割高感に乏しい状態です。

JVCケンウッド <6632> は家電・音響の中堅企業で、ビクターとケンウッドの合併により誕生した企業です。今年度第1四半期は14億円の営業赤字で、前年同期から3億円悪化しましたが、円高の影響がなければ改善していたようです。通期では1ドル115円、1ユーロ125円の前提に変更はありませんが、これを円高方向に修正し、仮に業績予想を下方修正しても、悪材料出尽くしになる可能性がありそうです。

日本板硝子 <5202> は社名からはローカルな印象を受けやすいものの、実際の事業は主要拠点を28ヵ国、製品販売先として130ヵ国に展開する世界的なガラスメーカーです。建設用の比率が40%で、自動車向けが52%、高機能が8%です。また、地域別には欧州、アジア、北南米で3分の1ずつとバランスよく分散されています。

第1四半期は営業利益が71億円(前年同期比128.6%増)と改善が鮮明でした。通期では60%の営業増益を見込んでいますが、好調なスタートといえそうです。株価は英国のEU離脱を決めた国民投票(6/23)もあり、一時的に下げた局面もありますが、そこを除けば横ばいであったといえるかもしれません。しかし、逆に業績改善傾向に対しての織り込みは不十分と考えることができそうです。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

鈴木英之
SBI証券 投資調査部

最終更新:10/11(火) 10:20

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ニチハ7943
2724円、前日比-37円 - 12/9(金) 15:00

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1594円、前日比+23円 - 12/9(金) 15:00

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1520円、前日比+36円 - 12/9(金) 15:00