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【インタビュー】エピカ「『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』を楽しんでね」

BARKS 10/17(月) 17:45配信

ニュー・アルバム『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』をリリースしたオランダのシンフォニック/ゴシック・メタル・バンド、エピカ。ヴォーカリストのシモーネ・シモンズに話を聞いてみた。

◆エピカ画像

オーケストラに合唱隊までがフル参加した『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』は、アルバム冒頭からハリウッド映画のサントラを思わせるゴージャスさ全開。しかもシンフォニック一辺倒というわけでもない。シタールやブズーキなどの民俗楽器も投入され、バラエティにも富んだ実にプログレッシヴな作品に仕上がっているのだ。これこそが現代のヨーロッパ総合芸術である。

──ニュー・アルバム『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』は、過去の作品と比べてどのような出来ですか。

シモーネ:私たちはアルバムを出すごとに成長しようと努力しているわ。ミュージシャンとして、アーティストとして、作曲家として、プロデューサーとしてもね。前作『クォンタム・エニグマ』からソング・ライティングのやり方を変えたのだけど、ファンもあのアルバムをとても気に入ってくれているし、私たちもそれが成功だったと思っている。だから今回もその手法を継続したの。同じスタジオ、同じプロデューサーを使ったわ。今回はさらに多くの生の楽器を使ったの。時間も予算もあったし。バンドには5人のソングライターがいるから、たくさんの候補から曲を選ぶことができた。20数曲の中から18曲を実際にレコーディングしたのよ。

──今回のトピックは「ホログラフィック原理」ということで、非常に難解な内容ですが。

シモーネ:その通りね(笑)

──あなたは映画『インセプション』から影響を受けたようですね。

シモーネ:そうね。アルバムのタイトルはマーク(註:マーク・ヤンセン:ギタリスト)が思いついたの。彼は量子力学に非常に興味を持っていて、それに関する本を読み、ドキュメンタリーを見たりしていて、『デザイン・ユア・ユニヴァース』(2009年)からこれについて書くようになったの。そして今回はホログラフィック原理をテーマにしたのよ。私たちはホログラムの中に生きているのかもしれないということ。今のようにテクノロジーが急速に発達すると、VRメガネのようなものをかけたら、どちらが現実なのかわからなくなるでしょう?つまり、今私たちが現実だと思っているものが、実はヴァーチャル・リアリティであるということもありうるというわけ。この世界とは別に現実があって、これはただのホログラムかもしれない。『インセプション』は非常に興味深い映画で、とても気に入っているの。夢というのもとても面白いものだわ。自分自身で作り出し、コントロールすることもできる。それから『マトリックス』ね。「ファンタズミック・パレード」という曲は、『マトリックス』について歌っているの。

──あなた自身は、この世界が本当にホログラムである可能性はあると思いますか。

シモーネ:少なくとも科学者たちは、その可能性について真面目に研究をしている。でも私はオランダ人だから冷めているし、女性だし。そういうことを想像するのは楽しいけど、私としてはこれが本当の現実だと信じたいわ。でなければ気が狂ってしまいそう(笑)。

──あなたはクラシックの声楽の訓練は受けられているのですか。

シモーネ:ええ、以前にやっていたわ。

──お好きなシンガーは誰でしょう。ジャンルを問わず。

シモーネ:私は色々なスタイルのシンガーが好きなの。ニーナ・シモン、エマ・シャプラン、イマージョン・ヒープ、元Nightwishのタルヤも大好き。あとは誰だろう…Lacuna Coilも大好き。私はジャンルに限らず、声自体を好きになるのよ。もちろん女性に限ったことではなく、例えばMuseのマシュー・ベラミーも素晴らしいし、Opethのマイケルも大好き。彼らの声は私に語り掛けてくるわ。

──お聞きになるのはどのような音楽ですか。

シモーネ:映画のサントラや、ジャズ、メタル、それにポップ・ミュージックね。

──何でもお聴きになるのですね。

シモーネ:そうね、ヒップホップやR&B、テクノやハウスはあまり好きではないけれど。

──具体的にはどのようなアーティストがお好きですか。

シモーネ:Rammstein、Lacuna Coil、あとは最近何を聴いていたかしら。ニーナ・シモンのコンピレーションとか。あとは『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』を毎日聴いているわ。歌詞を覚えなくてはいけないから。もちろん曲も気に入っているけれど。

──私は歌詞の翻訳をやったのですが、あれはとんでもない長さですよね。

シモーネ:そうなのよ。10月1日にオランダでEpic Metal Festというフェスティヴァルに出演するので、それのセットリストを決めているの。もちろん以前のアルバムからも演奏するけど、新作からも何曲か披露するわ。すでに4曲はヴィデオ撮影をしたので、その4曲の歌詞は覚えているのだけど。

──今回は金管も木管もすべて本物の楽器を使用されたとのことですが、ライヴではどのようにするのでしょう。


シモーネ:ライヴではバッキング・トラックを使うわ。本物のオーケストラやクワイヤを使うとなると、『ザ・クラシカル・コンスピラシー』をやったときみたいな特別なショウでないと。それを普段からやるのは資金的にも難しいの。将来そういうことができるようになれば良いけれど。

──オランダは優れたシンフォニック/ゴシック・メタル・バンドが多いですが、これは何故だと思いますか。

シモーネ:それは水のせいよ、なんてジョークを言っているのだけど。そのジャンルの創始者がオランダから出て人気が出れば、ミュージシャンたちを刺激することになるわ。もちろん才能のあるミュージシャンは世界中にいるでしょうけれど、オランダのこのシーンは特に活気があったから。似たようなことをやりたいという才能あるミュージシャンが多く出てきたのでしょうね。

──やはり最初はThe Gatheringでしょうか。

シモーネ:そうね、The Gatheringが最初だったわ。その後Within Temptation、After Foreverが出てきて、そのすぐあとにEPICAが出てきたの。

──オランダのアーティストでお気に入りはいますか。

シモーネ:(The Gatheringのヴォーカリストだった)Annekeは、何と言ったらいいのかしら、私のハートを鷲掴みにしているの。彼女はまだGentle Stormをやっているのか、新しいプロジェクトをやっているのかわからないけど、彼女の声は本当に素晴らしいわ。DelainやWithin Temptationも素晴らしいわね。After Foreverも素晴らしかったけど、もう存在していなくて残念だわ。

──オランダではヘヴィ・メタルは人気のあるジャンルなのでしょうか。

シモーネ:人気はあるけれど、町中でメタル・ファンをよく見かけるというほどではないわ。ロンドンとは違ってね。プレスも同じね。オルタナティブなシーンがあって、ほとんどの人たちはストリート・スタイルというファッションをしている。でもメタルバンドがオランダでプレイすると、お客さんはたくさん来るわ。

──エピカの来日を心待ちにしているファンも多いですが、日本に来られる予定はありますか。

シモーネ:あるわ。これまで2度話があったのだけど、2回ともうまくいかなかった。最初の時は私が妊娠していたので、ツアーを延長することができなかったの。今年はオーストラリアと中国でプレイをしたので日本にも行きたかったのだけど、正しいプロモーターと話をすることができなかった。でも今改めて話を進めているから、きっと2017年には行けるわ。夫がKamelotで日本に行ってことがあるので、色々素晴らしい話を教えてくれるの。日本は彼のお気に入りの国のひとつだと言うし。私も行かなくては。絶対に行くわ。

──では最後に日本のファンへのメッセージをお願い致します。

シモーネ:日本のエピカ・ファンのみなさん、ハロー。日本にもエピカ・ファンがいることは知っているわ。何しろヨーロッパまで見に来てくれる人がいるのだから。日本に行けるよう最大限頑張るわ。『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』を楽しんでね。近いうちに会いましょう!

取材・文:川嶋未来/SIGH
Photo by Tim Tronckoe

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【メンバー】
シモーネ・シモンズ(ヴォーカル)
アイザック・デラハイ(ギター)
マーク・ヤンセン(ギター)
コーエン・ヤンセン(キーボード)
アリエン・ファン・ウィーゼンビーク(ドラムス)
ロブ・ファン・デル・ルー(ベース)

最終更新:10/17(月) 17:45

BARKS