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JFEスチール、直線形鋼矢板の生産再開

鉄鋼新聞 10/11(火) 6:00配信

 JFEスチールは直線形鋼矢板の生産を再開し、拡販に乗り出した。昨年から西日本製鉄所倉敷地区で試作を行い、今年度から本格的に販売を開始。加えて、直線形鋼矢板を用いた加工製品で旧川崎製鉄時代に販売していた土留め用壁体「Kドメール」を改良し、新たに「Jドメール」として展開する。同社の建材センターでは地下土木を一つのキーワードとして製品開発を進めており、これが結実した形。ゼネコンから引き合いも寄せられており、今後積極的に拡販していく方針。

 直線形鋼矢板は継手の引張強度に高い特長があり、主に鋼矢板セル(円筒)の鋼殻材として使用される。JFEスチールは2008年に生産を中止しており、以降は世界的にも新日鉄住金、アルセロール・ミッタル(ルクセンブルク)、米・ゲルダウの3社のみが生産していた。
 生産再開により、今年3月にJFE建材、加藤建設と共同開発した合成構造セグメントケーソン工法「大口径アーバンリング工法」の継手部分にも直線形鋼矢板が採用されたほか、JFEエンジニアリングの「アーク矢板ジャケット工法」での使用も開始。直線形鋼矢板を円柱状に組み合わせ、土砂を中に詰めた鋼製板谷止工(セルダム)向けの設計織り込みも行っている。
 「Jドメール」は直線形鋼矢板とH形鋼を組み合わせた薄壁で高剛性を実現する土留め用壁体。ソイルセメント壁や鋼管矢板に比べて薄壁でコンパクトな施工が可能。道路分野・鉄道分野・河川分野などの工事で近接施工や狭隘地施工、空頭制限などのある限られた用地・スペースでの土留め壁施工に適する。
 同社ではゼネコンからのニーズに応え、従来の「Kドメール」を「Jドメール」として復活。嵌合部に改良を施し、さらに利便性を高めた。板厚を薄くできることに加え、本設・仮設の土留め壁として併用できるなどメリットも高く、需要家から関心を寄せられているという。

最終更新:10/11(火) 6:00

鉄鋼新聞