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溶融燃料 計880トン 第一原発1~3号機

福島民報 10/12(水) 10:05配信

 国際廃炉研究開発機構(IRID)は東京電力福島第一原発の1~3号機に残る溶融燃料(燃料デブリ)の重量と成分割合を解析した。重さはコンクリートなどの構造物と合わせて推定880トンに上り、燃料のみの重さの3倍に達するとみられる。原発事故直後の炉内データなどを基にコンピューターの解析システムで分析した。廃炉作業で最大の難関とされる燃料デブリの取り出しに向け重要な評価材料となる。
 いずれも原発事故当時に原子炉圧力容器にあった核燃料の2・5~4倍程度の重量と試算した。核燃料が溶け落ちる過程で圧力容器のステンレス鋼や燃料棒のジルコニウム鋼、格納容器底部のコンクリートと混ざり合ったとみている。 
 成分割合は1、3号機の燃料デブリはいずれも核燃料とステンレス鋼などが各3割、コンクリート成分が4割程度になっている。2号機は核燃料とステンレス鋼で7割、コンクリート成分が3割と評価した。 
 IRIDは、原発事故直後の原子炉内の圧力や温度、注水量などのデータに加え、宇宙線から生じる「ミュー粒子」による1号機の炉内透視調査の結果などを基に、複数の解析ソフトを使い、燃料デブリの動きを総合的に評価したとし、現段階で可能な限り実態に近い数値としている。ただ、2号機は事故直後の冷却水の注水量が不明のため燃料デブリの動きを推定することが難しく、評価結果と実際の重量に差が生じる可能性があるとしている。 
 IRIDは燃料デブリの重量や成分割合の推定結果を、今冬にも2号機で実施する予定の遠隔操作ロボットを用いた炉内調査や技術開発などに生かす。具体的には燃料デブリの破砕技術開発や管理計画策定などにつながるとみている。 
 IRIDは日本原子力研究開発機構(JAEA)や産業技術総合研究所(産総研)、電力会社など18法人で構成される。福島第一原発の廃炉作業における研究開発の中心を担う組織で、各組織の専門家が集まり、それぞれの知見を活用している。 

福島民報社

最終更新:10/12(水) 13:11

福島民報