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Windows 10 Anniversary Updateの累積的アップデート問題は解消されたのか

ITmedia PC USER 10/12(水) 16:53配信

 Windows 10では2回目となる大型アップデート「Anniversary Update(1607)」が2016年8月2日に公開されてから2カ月が過ぎたが、9月末に配信の累積的アップデート「KB3194496」でトラブルが発生している。多くのユーザーは問題なくアップデートができたようだが、一部で障害の報告が挙がっているのは、前回の記事で紹介した通りだ。

公開された不具合修正のスクリプト

●累積的アップデートの問題を解決するスクリプト公開

 これに対して米Microsoftは10月5日(現地時間)、問題を解決するスクリプトの提供を開始した。英語版のみの提供となるが、適用方法はシンプルで「Download」ボタンを押してダウンロードされたファイルをシステムにインストールするだけだ。これでKB3194496の適用に失敗して再起動ループに入る現象を防げるという。

 ただし注意点があり、このスクリプト配布ページのタイトル「Windows 10 1607 Script fix to unblock update for Windows Insiders」にもあるように、問題解決の対象となるのはWindows Insider Programの参加者で、「Release Preview」を利用するユーザーのみとなる。

 この部分について、少しだけ説明していく。先日のレポートのおさらいとなるが、KB3194496での問題は、アップデートを適用しようとしたPCがその作業に失敗し、これを適用前のバージョンに戻した後に再度アップデートを適用しようとして再起動のループに陥るという現象だ。このほか、アップデートが途中で止まって「%」の数字が動かなくなったり、適用後にキーボードやマウスの操作が行えなくなったりといった不具合が報告されている。

 Windows 10 Homeでは基本的に更新プログラムの適用を手動で防げない仕様のため、OSの再起動までは更新プログラムが適用されないことを逆手に取り、再起動の時間を先延ばしして問題発生までの時間を稼ぐというのが一連の流れだった。

 ちなみに、この現象に関して一時的な対策と原因を報告していた米ZDNetのエド・ボット氏によれば、問題が発生しているのは「以前までWindows Insider Programに参加していたPC」であり、Windows 10を通常の最適化モデル(Current Branch:CB)で最初から運用しているユーザーではないという。

 実際、同氏が所持しているPCで問題が発生している2台のマシンは、どちらとも以前まで「Release Preview」を利用していたもので、Anniversary Update配信後の現在は一般ユーザーと同じCBで動作しているということだ。同様の報告は、Windows動向に詳しいポール・サーロット氏も行っているほか、Microsoftのユーザーコミュニティーの投稿でもそのような注意書きがみられる。

 基本的にRelease Previewでは、CBでの大型アップデートが配信されるまでビルド番号は同じで動かない仕様となっている。今回のケースではBuild 14393に累積的アップデートを適用した状態で、ピリオド以下のマイナーバージョンが上がり、Build 14393.222となるだけだ。Release Previewは「Feedback Hub」を使ったMicrosoftへのフィードバックが主な目的であり、CBとの機能的な差は累積的アップデートがCBよりも若干早めに配信される程度でしかない。

 なお、Slow Ringについては10月5日に「Build 14931」の配信がスタートしており、順当にアップデートを行ったユーザーであればBuild 14393での諸問題はスルーできると考えられる。

 とはいえ、フォーラムや各所の書き込みを見る限り、10月6日以降もトラブルに遭遇しているユーザーは散見されており、問題が100%解決されているかはまだ分からない。今回、一部のユーザーとはいえ致命的な問題が発生し、その発見が遅れた原因は「Windows Insiderから通常のCBに移行したユーザー」という限定的な条件だったことを前述のサーロット氏が挙げている。

●Windows Insider Programでは「Build 14931」のISO提供開始

 Slow RingにBuild 14931が配信されたタイミングで、同ビルドのISO提供もスタートしている。Windows Insider Programの当該ページへとアクセスすることで、Build 14393ではなくBuild 14931を直接適用できるISOが手に入る。

●Fast Ringには新機能が追加された「Build 14942」も

 また10月7日にはFast Ringユーザーに対して「Build 14942」の配信が始まっている。

 主にバグの修正とマイナーな機能の変更が中心だった以前までのビルドと比べて、幾つか新機能が増えている。その1つがWindows Insiderから要望の多かったアプリ一覧をスタートメニューに隠すトグルスイッチで、スタートメニューが非常にシンプルになる。

 Windows Updateについてはアイコンが新しいものとなり、更新プログラム適用時の自動再起動を行わない「アクティブ時間」の範囲が12時間から18時間に延長された。

 このほか、標準の「フォト」アプリではハンバーガーメニューが廃止されて必要なメニュー項目が最初から一覧表示されるようになり、タッチパッドはジェスチャーの改良が施されている。

 地味な変更点としては、3.5GB以上のメモリを搭載するPCでは「Service Host」(svchost.exeで実行されるプロセス)の名称で知られていたプロセス群が個々の役割に応じて分割され、別々のプロセスとしてタスクマネージャに表示されるようになった。

 これまでひとくくりにされていたService Hostのどの部分で問題が発生しているのかを把握できることで、トラブルシューティングが容易になった。また、Service Hostのあるプロセスのクラッシュが別のプロセスを巻き込むといったトラブルが抑制され、安定性やセキュリティも向上するという。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

最終更新:10/12(水) 16:53

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