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”下請けいじめ”脱却で日本を元気にするのはフィンテックだ

投信1 10/12(水) 20:05配信

下請け取引環境の改善に取り組む日本政府

2016年9月26日、安倍首相は所信表明演説を行い、その中で、「下請法の運用基準を13年ぶりに抜本改訂し、下請取引の条件改善を進める」と述べました。また、所轄官庁である経済産業省は法律改正に併せて、下請事業者の取引環境改善のために、親事業者となる大企業に業種別の自主行動計画策定を要請することも検討していると報じられています。

アベノミクスが始まってから4年が経過しようとしていますが、日本経済の太宗を占める中小零細企業には活気が戻っていません。大企業が潤えば、中小の事業者にもその恩恵が時間差を経て巡ってくるという「トリクルダウン効果」も、最近では、ほとんど話題にならないほど実感が乏しいのが実情であると思われます。

政府が下請け取引環境の改善にメスを入れようとしているのは、そうした問題意識が根底にあるためと推察されます。

そもそも下請法とは

では、下請法はとは、そもそもどのような法律でしょうか、正式名称は「下請代金支払遅延等防止法」と呼ばれ、独占禁止法の特別法として制定されたものです。端的に言うと、親事業者(発注企業)による優位な立場の濫用を防ぎ、立場の弱い下請事業者の保護を目的とした法律です。

具体的には、受領拒否の禁止、下請代金の支払遅延の禁止、下請代金の減額の禁止、返品の禁止、買いたたきの禁止、購入・利用強制の禁止、報復措置の禁止、有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止、割引困難な手形の交付、不当な経済上の利益の提供要請の禁止、不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止、といった”下請けいじめ”が禁止事項として定められています。

また、親事業者が下請事業者と取引を行う際は、書面の交付義務、書類の作成・保存義務、下請代金の支払期日を定める義務、遅延利息の支払義務などが求められています。

後を絶たない下請けいじめ

実は、政府がこの問題を取り上げたのは今国会が初めてではありません。2016年1月の国会でも安倍首相は施政方針演説で、「下請け企業の取引条件の改善に官民で取り組む」ことを強調していました。また、参議院選挙後の8月には、「未来への投資を実現する経済対策」の中で改正に取り組むことが盛り込まれていました。

今年に入ってこの問題への取り組み姿勢が強化されたのは、「トリクルダウン効果」が一向に現れないことに加え、6月に公正取引員会が2015年度に下請法違反が過去最多の5,980件に達したと発表するなど、違反企業が減るどころか増加の一途であることも一因であると推察されます。

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最終更新:10/12(水) 20:05

投信1