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意外に順調なファミマとサンクスの統合

ニュースソクラ 10/12(水) 12:00配信

本部の柔軟な姿勢を加盟店も好感

 ファミリーマートにサークルKサンクスが統合されることが発表されてから約1年が経過した。当初は、「果たしてファミリーマートの傘下に収まるのが良いのか?」と疑問を投げかけ、他のコンビニへの転業が大量に出るのではないか、とささやかれていた。しかし、ファミマ・ブランドへの吸収を強いられるサークルKサンクス加盟店オーナーたちだが、ここに来て「ファミリーマートの傘下に収まった方が得かもしれない」と言い始めている。

 不満が柔らいだのは、統合費用の本部持ちが見えてきたことだ。ある関西のサンクスベテランオーナーは、「私の店舗は(看板架け替えやレジのファミマ方式への変更など)統合に伴う改装費などに1千万円ぐらいかかります(注:コンビニ1店舗の初期投資費用は5000万円ぐらいかかる)。トイレとか床の改装やレジの設置費用など本来ならオーナー側負担の分もファミリーマート本部が全額負担するそうですわ。(改装のための休業の間の)人件費など雑費も100~150万円ぐらい出すそうです」と語る。

 「Tポイントカードも使えるようになるし、ファミリーマートのブランドの方が少なくともウチの店は集客や売り上げが上がりますね」と説明する。

 他にもファミリーマートに期待出来るのは、加盟店オーナーと対話する姿勢が本部にあることだという。昨年5月ファミリーマート加盟店ユニオンが東京都労働委員会で労組認定されたが、本部側は強硬な組合潰しに走るのではなく加盟店と話し合いを持とうというスタンスのようだ。

 業界首位のセブン-イレブンやサークルKサンクスでは反本部派のオーナーに対し繁盛店舗でも契約更新を拒否するなど強硬姿勢が目立ったものである。だが、ファミリーマート加盟店ユニオンには平均日販を下回る売り上げの加盟店オーナーでも潰しにかかることはないという。

 こうしたファミリーマートの社風について、あるベテランオーナーは次のように推察する。「ファミリーマートにはセブン-イレブンで鈴木前会長に反発した社員が随分転職している。ファミリーマートの最近の凝った店舗や商品づくりなどセブン-イレブン元社員の功績やろうな。あと伊藤忠からの出向者も多いし、コンビニ業界を客観的に見れる人材が本部には多い。セブン型の締め付け経営から脱却しようという方針ちゃうかな」と述べる。

 メガバンクの統廃合時でも証明されたが、社風の違う企業合併は想像以上に困難を伴う。しかし、今回のファミリーマートとサークルKサンクスとの合併については加盟店サイドからは納得する声が出始め、統合拒否による転廃業などはほとんどでていないようだ。

■角田 裕育(ジャーナリスト)
1978年神戸市生まれ。大阪のコミュニティ紙記者を経て、2001年からフリー。労働問題・教育問題を得手としている。著書に『セブン-イレブンの真実』(日新報道)『教育委員会の真実』など。

最終更新:10/12(水) 12:00

ニュースソクラ

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