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残業は禁止 「5時ピタ退社」の会社社長が「お疲れさま」を言わない理由

BuzzFeed Japan 10/12(水) 11:30配信

大手広告代理店・電通の新入社員女性(当時24歳)が2015年に自殺した原因は「過重な長時間労働」だったとして、労災が認められた。三田労働基準監督署が認定した1カ月の時間外労働は約105時間だった。10月7日に発表された「過労死白書」では、残業が月100時間を超える企業や労働者が1割にのぼることも明らかになった。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

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そんな「長時間労働大国ニッポン」にも、午後5時にほぼ全社員が退社する化粧品会社がある。「5時ピタ退社」にもかかわらず、設立から10年連続の増収で、2016年9月期の売上高は約90億円。その会社とは、オリジナルブランド「マナラ化粧品」を開発・販売する株式会社ランクアップ。いったい、どうやって働いているの? 岩崎裕美子社長(48)に聞いた。

「仕事が終わっていたら5時に帰っていいよ」

取材は10月11日の午後5時スタート。同社を訪ねると、化粧を直してオフィスを後にする女性社員たちとすれ違った。

「私も、普段はこの時間には帰っているんですけどね」と岩崎社長。午後5時に、社長を含むほぼ全員が退社するから、帰りにくい雰囲気がそもそも、ない。

ランクアップの就業規則では、就業時間は午前8時半~午後5時半だ。2005年の設立当初は午前9時~午後6時だったが、2011年3月の東日本大震災の直後、節電のためのサマータイム制として就業時間を30分前倒しした。その際、「帰り道が心配だから、仕事が終わっていたら5時に帰ってもいいよ」という暫定ルールを作った。

3カ月ほどして5時退社の暫定ルールを廃止しようとしたところ、「仕事を終わらせられるので、5時退社のままでいいです」という声が複数の社員からあがった。

「5時退社」はいつでもやめられるルール

「でも会社は、5時半までのお給料を払っている。8時間ぶんのお給料なのに7時間半の勤務でいいよ、なんてカッコつけたルールをいつまで続けられるのか、あとで苦労したらどうしようか、とずいぶん悩みました」

それでも社員の希望どおり、就業規則上は5時半までとしながら、運用ルールとして「仕事が終われば、5時退社もOK」を続けることにした。岩崎社長には、一つの目算があったからだ。

「5時に帰っても5時半まで働いてもお給料が変わらないわけだから、社員は少しでも早く帰ろうとして集中力が増し、業績も伸びてきていた。それで、社員を信用して任せてみようと思えたのです」

「社員には、業績が悪くなったら、『5時退社もOK』の運用ルールは廃止する、と伝えています。5時に帰ってもいいというのは、あくまで会社の”厚意”なんです。就業時間を変えてまで30分早く帰れるようにすると社員に誓ったわけではなく、いつでも会社側からこのルールをやめることができる。多くの会社が、いったん制度を導入したらやめられない、と二の足を踏んでいますが、まずは制度ではないことからやってみて、うまくいかなかったらやめればいいのです」

こうして「5時ピタ退社」の習慣ができあがった。従業員45人の半数が子育て中の女性だが、育児や介護による時間制約がない社員でも、ほぼ全員が5時に退社する。

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最終更新:10/12(水) 11:30

BuzzFeed Japan

北朝鮮からの脱出
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