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「おらがまちのオケ目指す」 ニューフィル千葉が「千葉交響楽団」へ改称、再スタート

千葉日報オンライン 10/12(水) 11:57配信

 千葉県内唯一のプロオーケストラ「ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉」が1日、「千葉交響楽団」に改称し再スタートを切った。財政難から直面した解散の危機を乗り越え、積み重ねてきた歴史は31年。新たな歩みを始めた楽団は、節目の第100回定期演奏会「新しい響き新しい躍動」を23日、県文化会館大ホール(千葉市中央区市場町)で開く。

 「ここ数年で演奏レベルが格段に上がっているが、世間の印象は昔のまま。イメージを刷新するためにどうしても名前を変えたかった」。長年客演で指揮し、今年4月に同楽団音楽監督に就任した山下一史さん(55)は、名称を変更した理由を語る。簡潔な名前にすることで、県民がより覚えやすく親しみを持てるようにしたという。

 新たな音楽監督を迎え、楽団員は一枚岩となり練習に励んでいるが、ここに至るまでの道程は決して平らではなかった。

 同オーケストラは1985年設立。定期演奏会や、児童生徒に向けた学校での鑑賞会などで県内の芸術文化振興に貢献してきた。しかし、2005年度に演奏会の回数が激減。多額の赤字を抱え、06年度には解散危機に直面した。

 07年度に楽団員の給与を35%カットし、08年度には雇用制から契約制にしたことで財政状況はなんとか改善。楽団員にとっては厳しい条件だったが、「地域に根ざした音楽活動をする」という強い思いがオーケストラを存続させた。

 楽団員の寺田和正さん(42)は「多くの苦難があったが、そこを乗り越えたからこそ山下さんを迎えられた。県民のためのオーケストラとしてさらに飛躍していきたい」と話している。

 生まれ変わった千葉交響楽団が目指すのは、27人の楽団員一人一人が前面に出るオーケストラ。「名前を変えただけと思われるのが一番怖い」と危機感を持つ山下さんは、「あの人の演奏だから見に行こう、という気持ちにさせる楽団員がいることが重要」と強調。「この目標が実現すれば、本当の意味で県民に愛される“おらがまちのオケ”となる」と語る。

 23日は、千葉交響楽団として初めての表舞台。この日のために作曲家の山本純ノ介さんが作曲した「千の音と楽の葉」などが演奏される。チケットの申し込みは事務局、電話043(222)4231。

最終更新:10/12(水) 11:57

千葉日報オンライン