ここから本文です

ドローンが学習しながら自律飛行。ビジネスも大きく羽ばたくか

ニュースイッチ 10/12(水) 14:50配信

PFN、「深層強化学習」応用技術で実現

 プリファード・ネットワークス(PFN、東京都千代田区)は人工知能(AI)を使って飛行ロボット(ドローン)が学習しながら自律飛行する技術などを開発した。AI技術の「深層強化学習」を応用。飛び回りながら効率的に飛行し、障害物なども避けられるようになる。同技術は幅広い応用が可能で、自動運転車や工場設備など実社会とAI技術を結びつけ、効率的で高度な社会づくりに貢献できるという。

 ドローンの制御には、AI技術の一つで自らスキルを高められる「強化学習」を利用した。ドローンが勝手に飛びながら効率的な姿勢制御などを行う。

 また、物流の個別ピッキングに利用できる産業用ロボットのシステムも技術を高めた。米アマゾン・ドット・コム主催のピッキング競技会「アマゾンピッキングチャレンジ」で今年上位に入賞したピッキングシステムを改善した。

 独自開発した、直接物をつかむ部分のエンドエフェクターを使って棚にあるさまざまな形状の対象物を一つずつつかみ箱に移したり、箱から対象物を取り出して棚に入れたりする。ドローンと組み合わせ、ドローンに対象物を渡したりもする。物流関係の企業への採用を目指している。

 PFNは自動車やバイオ、ロボットなど多くの大企業との連携を進めている。関係上、具体的な連携の内容を外部に紹介するのが難しいことが課題だ。久保田展行CTOは「ユーザーを広げるため、今後も分かりやすい技術の具体例を積極的に紹介していきたい」としている。

<解説>
 最後の久保田氏の言葉がこの領域の応用可能性に関する理解しにくさと過剰な期待を象徴しているとも言える。多様な応用可能性と期待感がある一方で、実装レベルでは何をどう活用すれば良いのかイメージが湧きにくいからだ。

 ドローンとの通信の結果、サーバーサイドで学習するのが一般的に考えやすい方法だが、リアルタイムな姿勢制御やつかんだモノの判断、周りのドローンとの衝突回避などばドローン上でのいわゆるエッジコンピューティングも求められる。

 今実現できる様々な技術要素を載せて、ドローンが物理的に飛ぶのみならず、夢も高みに飛び、ビジネスとしても大いに羽ばたかせたいものだ。
(ウフル上級執行役員IoTイノベーションセンター所長・八子知礼氏)

最終更新:10/12(水) 14:50

ニュースイッチ