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そもそも、なぜ“右利き”の長友佑都は左SBなのか? 左足クロスの精度はお世辞にも……

theWORLD(ザ・ワールド) 10/12(水) 12:00配信

カットインができなければその効果は半減だ

フィリップ・ラームやジャンルカ・ザンブロッタのようだと表現すれば聞こえはいいが、果たして彼らと同じ効果を長友佑都が発揮しているだろうか。長年にわたり利き足とは逆のサイドで起用されるインテルの左SBには、多くの疑問を抱かざるを得ない。

長友はそのキャリアのほとんどを“左側”で過ごしてきた。主な理由として“右側”に大物が君臨していたこともあれば、左側の方がより彼に向いていると判断した指揮官(チェゼーナ時代の恩師マッシモ・フィッカデンティ監督)が存在したことも事実だ。いずれにせよ、ほぼすべてのゲームで彼は左SBとして戦ってきた。もちろん利き足と逆のサイドで起用された人間は長友がサッカー史上初めてのケースではないが、各々に確固たる根拠が存在する。右ウイングを務めるリオネル・メッシはカットインした後に得意の左足でシュートを決めることができ、かつてのイタリア代表ザンブロッタも“敢えて”左に位置することで、縦への突破以外にも中へ切り込む展開から多くのチャンスを作ってきた。では、長友はどんな効用をチームにもたらしているだろうか。彼が中へ切り込み強烈なシュートをネットに叩き込んでいるシーンは過去にどれだけ存在したか。また、器用に左サイドもこなす元ドイツ代表ラームのように試合の状況に応じてポゼッションを高めるといった繊細なバランサーとしての役割を果たせているのか。さらに言えば、長友が無理に左足で放つクロスはお世辞にもエクセレントとは言えないレベルにある。

しかしながら名門インテルで愛されるには然るべき理由があることも事実だ。彼が誇る人間離れした俊敏性と無尽蔵のスタミナは、ローマのムハンマド・サラーを含む多くのスピードスターや技巧派アタッカーを苦しめ、その自由を奪ってきた。つまり指揮官にしてみれば、長友がピッチ上のどのサイドに居ようが、敵エースを封じてくれさえすればそれでミッションは十二分に完遂したとも言えるだろう。もちろん逆足でのクロス精度やインサイドへの展開など、左サイドを担う上での課題は多く存在するが、これは同時に30歳の日本代表DFがいまだに伸び代を抱えていることを意味している。

かねてより「世界最高のSBを目指す」と公言してきた長友。まずはかつての同僚ハビエル・サネッティやマイコンのように、すべての面でバランスの取れたオールラウンダーを目指してほしいところだ。

http://www.theworldmagazine.jp

最終更新:10/12(水) 12:00

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