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職場で感じるストレス大きいのは高学歴・高収入の成功者-米大学調査

Bloomberg 10/12(水) 7:47配信

成功を収めている人が、なぜひどいストレスを感じてしまうのか。

良い教育を受け資金豊富な人は人生を送る上で大いに有利となり、より健康で長生きし、安定しているが単調ではない仕事に就きやすいことを従来の研究は長らく示してきた。だが最近、こうした人たちが報酬および教育の水準が低い人よりもずっと高いストレスを感じているという調査結果が出された。

勤務中のストレスを測るため、ペンシルベニア州立大学の研究者は米北東部の都市に住む勤労者122人に携帯端末パーム・パイロットを持たせ、同端末を通じて1日に数回、ストレスや幸福感をどの程度感じているか記録してもらった。仕事中にリアルタイムで測るのは、その日の終わりでは通勤や家庭での役割など別の要因がストレス度合いに影響を与える可能性があるためだ。

研究結果について同州立大のサラ・ダマスケ教授らと共同執筆し現在はカリフォルニア大学マーセド校の教授を務めるマシュー・ザワズキ氏によると、高収入で高いレベルの教育を受けた人はそうでない人よりもストレス度が約28%高く、幸福度合いが8.3%低かった。収入と教育水準で上位2割に入るこれらの人々は、年収が10万ドル(約1040万円)以上の場合が多いが、仕事上の要求にうまく応えられないとする回答が多かった。

今回の研究に参加しなかったものの「興味深く重要」な調査と指摘したトロント大学のスコット・シーマン教授(社会学)は「ストレスが高いと報告した個人は恐らく、権限や決定する仕事が多い人たちなのだろう。決定項目が多ければ、ストレスは強まる」と分析した。

研究結果は、地位の低い働き手が気楽だと言っているわけではない。ダマスケ教授らは2014年の研究で、所得が比較的低い労働者は職場よりも自宅でよりストレスを感じやすいとしており、これは高所得者と逆のパターンだ。

ストレスや幸福感というのはかなり主観的な感情であるため、その感情の出し方や対応は人によって異なる。地位が比較的高い人はうまくいかないと愚痴をこぼしやすいのかもしれない。

さらなる研究が必要だとするダマスケ氏だが、同氏のチームの研究には手掛かりが残された。調査の対象者はストレスについての質問に答えるのに加え、ストレスホルモンのコルチゾールの量を調べるため唾液のサンプルを提供したが、そこに含まれるコルチゾールのレベルは地位が高い働き手のストレスが顕著に高い状況は示唆しなかった。

原題:People With More Money Certainly Think They Have More Problems(抜粋)

Ben Steverman

最終更新:10/12(水) 7:47

Bloomberg