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画像評価を用いたiPS細胞のリアルタイム品質管理技術を開発

MONOist 10/13(木) 8:55配信

 名古屋大学は2016年9月26日、iPS細胞などのヒト多能性幹細胞の培養工程で、画像情報を用いて細胞の品質を管理・評価する技術を開発したと発表した。同大学大学院創薬科学研究科の加藤竜司准教授らとニコン マイクロスコープ・ソリューション事業部の共同研究グループによるもので、成果は同日、英科学誌「Scientific Reports」オンライン版に掲載された。

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 研究では、まず、ニコンが開発した細胞自動培養観察装置「BioStationCT」を用いて、良いiPS細胞と悪いiPS細胞を計2300枚撮影した。その中から、iPS細胞のコロニー部分を999個取り出して画像処理し、大きさや形状など120項目を計測して数値データを用いて客観的に分類した。その結果、異常な形をしたコロニーのグループが悪いiPS細胞中に多く見つけられた。

 次に、別に培養したiPS細胞のコロニーの形を撮影してグループ分けし、どんな遺伝子を発現しているのかを測定・統計解析したところ、画像解析によるグループ分けと同じ結果となった。同成果により、画像解析によるグループ分けは有効であり、異常な細胞が発生したことを自動で検出できることが分かった。

 これまでiPS細胞などのヒト多能性幹細胞の培養と品質管理は、人の目で良しあしを判断して作業を進めてきた。今回開発された技術を用いることで、培養中の細胞を破壊せず、リアルタイムにその品質評価が可能になった。今後、高品質なヒト多能性幹細胞を安定的に製造するシステムの開発が期待できるとしている。

最終更新:10/13(木) 8:55

MONOist