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原料炭の10~12月価格、2.1倍の200ドルで合意

鉄鋼新聞 10/13(木) 6:00配信

 新日鉄住金は12日までに、オーストラリアの複数の石炭サプライヤーと、10~12月積みの原料炭価格を7~9月期の2・1倍に当たる1トン200ドル(本船渡し価格)とすることで合意した。2期連続の値上げで、同価格が200ドル台に乗せるのは2012年7~9月期以来、約4年ぶり。10~12月期の原料購買コストの上昇額は7~9月期に比べ、高炉メーカー全体で2千億円を超える可能性もある。各社はコスト増の吸収を迫られることになる。

 コークス主原料の強粘結炭価格について、豪州のピーボディー、グレンコアなどのサプライヤーと合意した。JFEスチールや神戸製鋼所など他の高炉メーカーも追随するもよう。同価格は7~9月積みで92・5ドルだった。
 原料炭価格が一気に2倍超に跳ね上がるのは、98ドルから300ドルに急騰した08年度以来。当時は年間契約で、四半期契約に移行した10年度以降では初。
 原料炭をめぐっては今年4月以降、中国での供給不足顕在化や豪州での炭鉱トラブルなどをきっかけに、スポット価格が急騰。4月時点で100ドルを下回っていた同価格は、9月中旬にかけて急上昇した。足元では220ドル超で推移している。
 9月中旬以降に本格化した四半期価格交渉では、豪州の大手サプライヤーが212ドルを提示するなど有力サプライヤーがスポット高を理由に相次ぎ大幅値上げを主張。新日鉄住金は一貫して大幅値上げに難色を示したが、最終的には原料の安定調達を優先、200ドルを受け入れた。
 10~12月積みの原料炭価格では、強粘結炭のほかに、高炉吹き込み用微粉炭(PCI炭)なども大幅に上昇する。一方でコークス配合用の非微粘結炭はまだ決着しておらず、原料炭全体の値上げ幅がどの程度になるかは流動的。ただ、いずれも大幅値上げとなるのは確実で、10~12月期での購入コスト上昇額(7~9月期比)は、高炉メーカー全体で2千億円を上回る可能性もある。こうしたコスト増が高炉の収益を圧迫するのは必至。各社はコスト増の吸収を迫られることになる。業界全体でコスト増が2千億円規模に達した場合、これを吸収するには鋼材ベースで1トン1万円を超える値上げが必要となる計算だ。

最終更新:10/13(木) 6:00

鉄鋼新聞

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