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岡山・真庭の神社奉納刀3本再び輝く 刀剣保存協が再生、16日鑑賞会

山陽新聞デジタル 10/13(木) 9:50配信

 日本美術刀剣保存協会県支部(小池哲支部長)が3月から進めてきた、神社仏閣に奉納された日本刀の再生プロジェクトで、高岡神社(岡山県真庭市上中津井)所蔵の市重文の大太刀などの研磨が終わり、作刀当初の輝きを取り戻した。16日、同神社の秋の例祭に合わせ、鑑賞会を開く。

 再生したのは、同神社近くで活躍した刀工が江戸時代に奉納した3本。刀工集団「水田国重一門」の頭領で、江戸初期に活躍した初代八良(はちろう)左衛門尉(さえもんのじょう)国重銘の大太刀と、江戸後期の備前長船の名工・横山加賀介祐永(すけなが)に学んだ大月世龍子(せりゅうし)源祐国(みなもとのすけくに)作の太刀と脇差しで、いずれもさびや刃こぼれが目立っていた。

 当初は大太刀のみが対象だったが、3~6月に募金と並行してインターネットで寄付を集めるクラウドファンディングを実施したところ、目標(50万円)を大きく上回る約300万円が全国の刀剣ファンらから寄せられ、2本を加えた。

 太宰府天満宮(福岡県)の研師らによって磨き上げられた3本は、美しい刃文をはじめ、地鉄(じがね)、茎(なかご)の模様などがくっきりと浮かび上がった。

 鑑賞会は16日午後0時半から、同神社拝殿であり、小池支部長が刃文の特徴などから分かった刀工集団の系譜などについて解説する。

 小池支部長は「大太刀を作った国重の系譜が追えるなど、奉納刀を再生する意義は大きかった。今後もプロジェクトを継続したい」と話す。

 集まった資金は数十万円残っており、来春にも吉備津彦神社(岡山市北区一宮)の所有する上野大掾祐定(だいじょうすけさだ)作の大太刀を研磨予定。プロジェクト第2弾の実施も検討していく。

 3本は11月10日から来年1月22日まで、備前長船刀剣博物館(岡山県瀬戸内市長船町長船)で公開。その後、県立博物館(岡山市北区後楽園)に寄託される予定。

最終更新:10/13(木) 9:50

山陽新聞デジタル